国内外のDX先進事例の紹介に加えて 今年話題となったAIの進化やDX人材育成までを網羅
#DX白書2023
大きな反響をいただいた「#DX白書2022」を大幅にアップデートし、ディズニー等のDXの次に進もうとしている企業の先進事例やそれらを取り巻くAI/Web3などのDXトレンド紹介、そしてDXを推進するための人材戦略まで、検討のヒントになる情報を多数詰め込んだ内容となっております。
国内外のDX先進事例の紹介に加えて 今年話題となったAIの進化やDX人材育成までを網羅
#DX白書2023
大きな反響をいただいた「#DX白書2022」を大幅にアップデートし、ディズニー等のDXの次に進もうとしている企業の先進事例やそれらを取り巻くAI/Web3などのDXトレンド紹介、そしてDXを推進するための人材戦略まで、検討のヒントになる情報を多数詰め込んだ内容となっております。
TikTokに興味はあるもののどうすればいいかわからない方
縦型動画を試してみたいけど、アサイン、ディレクションに対してノウハウが無い方
一度は試してみたけど、成果が出ず伸び 悩んでいる方
DX推進のご担当者、事業責任者の方
新規事業や組織改革を担う事業責任者の方
マーケティング担当、Web担当の方
著者: Kaizen 編集部
企業のマーケターであるあなたは今、YouTube広告を検討しているものの「どのような成果が出るのか分からない」、「YouTube広告の中でもインストリーム広告やバンパー広告など複数の広告手法がありどれが自社にとってベストなのかが分からない…」、「配信しようと思いYouTube広告の公式サイトを見ても内容が複雑で進め方が分からない...」とお悩みではないでしょうか。
YouTubeなどの動画広告市場は急速な成長を続け、年々出稿企業を増やし続けています。
サイバーエージェントの「2021年国内動画広告の市場調査」によると、2021年の動画広告市場は、昨年対比142%の4,205億円に達する見通しで、2022年には5,497億円、2025年には10,465億円に達する見込みとなっています。
※引用:サイバーエージェント、2021年国内動画広告の市場調査を発表
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、例年に比べ伸び率が若干落ちていますが、YouTube広告は効果的なマーケティング施策の1つと言われています。
本記事では、広告事例と共に広告の種類をどこよりもわかりやすく解説することで、はじめてYouTube広告に挑戦する方のサポートをいたします。また出稿方法についても紹介していきますので、YouTube広告をすぐに試してみたいという方にもおすすめです。
今回の記事では、上記を踏まえ以下の順序で記事をご覧ください。
YouTube広告におけるお役立ち資料をご覧いただけます
動画広告市場は一層の盛り上がりを見せ、もはや動画を作ればよい時代から、いかに動画で成果を出すかという時代に変化してきました。動画広告で成果をあげるためにも適切な設計と、クリエイティブの勝ちパターンを見つけるPDCAサイクルが大切です。
コンバージョン改善や売上UPの実現を目指したい方へ、これまでKaizen Platformが累計1,000社以上、合計50,000回以上の動画制作から得た知見や実績に基づいた『YouTube広告におけるベストプラクティス』をお届けします。
YouTube広告において、成果に伸び悩んでいる、ノウハウがないとお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
▼目次
8. クリックをより獲得する|成果の出るYouTube広告作成方法
基本的にYouTube広告は、多くの企業において効果が期待できる、おすすめの広告といえます。
ただし、動画広告は他の広告に比べ制作に多少手間がかかるため、Web広告をまだ実施したことがなく今すぐにでも出稿したい場合は、まずはリスティング広告やバナー広告の出稿をおすすめします。
リスティング広告やバナー広告は、広告文か画像を作成するだけで配信が可能です。最短1日でも出稿の準備ができるため、なるべく早くWeb広告に取り組みたい方であればリスティング広告やバナー広告を検討しましょう。
また、そもそもWeb広告の種類がたくさんある中でどのような広告を選んでいいのか分からない場合は、マーケティングファネルから自社にあった広告手法を考えると良いでしょう。
今回は一例として、Web広告で代表的な施策であるリスティング広告、バナー広告、動画広告の3種類をマーケティングファネルに落とし込んで考えてみます。
大前提として、上の図のようにマーケティングファネルは「目的」と「施策」の縦軸で見ていきます。目的軸は、認知、興味、比較検討、購買と4つのプロセスに、施策軸は目的軸に合わせて3つに区分します。
例えばリスティング広告は、「興味」や「比較検討」層をターゲットにした広告手法です。認知獲得のファネルに用いるバナー広告や動画広告よりも、より商談に近いリードを獲得しやすい手法と言えます。
そのため、商談獲得が目的ならばリスティング広告のみで配信するのが適切と言えます。
しかし認知拡大を目的にした場合は異なります。リスティング広告の場合、興味・比較検討層へのアプローチには長けているものの、ファネルで考えると一番パイの大きい認知層へのアプローチはできません。ユーザーに自社の商品・サービスを知ってもらう「認知拡大」を目的とした場合は、動画広告またはバナー広告が適切と言えます。
では、認知から比較検討までをWeb広告で最大化させたい場合はどのような手法が適切なのでしょうか。そのような時におすすめしたいのが動画広告です。
冒頭でもお話をしてきたように、動画広告市場は急速な成長を続け、年々ユーザーを増やし続けています。
今後も5Gの普及によりますますその需要は増え続けるでしょう。数ある動画広告の中でも着目したいのが「YouTube広告」です。国内外問わず視聴者は最多と謳われており、老若男女問わず幅広い世代から愛される動画プラットフォームです。最近では、新しい広告フォーマットも増え認知獲得だけではなく成果獲得にも長けています。
以上をまとめると、短期施策であればリスティング広告、中長期を見越して施策を施したいのであれば動画広告を併用して利用することをおすすめします。
YouTube広告を配信するメリットは以下の通りです。
YouTubeはGoogleに次いで世界で2番目に利用されているサイトです。YouTubeの人口統計を調査した「YouTube by the Numbers」では、2020年世界での月間アクティブ数は20億人で、1日のアクティブ数は3,000万人を超えました。1日あたりに視聴された動画の数は10億以上と莫大な数のユーザーが利用しています。
国外のデータとなりますが、年齢層で言えば下記のグラフのように全ての年代で利用されています。
※参考:Statista:Percentage of U.S. internet users who use YouTube as of 3rd quarter 2020」」
このように、YouTube広告を用いれば年齢問わず幅広いユーザーにリーチすることができます。
YouTube広告は、Googleのデータを用いて様々なターゲティングが可能です。年齢、性別、地理情報など基本的なデモグラフィックターゲティングやトピック、カテゴリ、キーワードを指定して配信ができます。
これらを組み合わせることで、自社に興味を持ってくれそうなユーザーに向けて広告を配信できます。さらに、広告を出したい任意の動画に配信ができるプレースメントターゲティングを使用すると広告を表示するYouTubeページを限定することができます。
このように複数のターゲティング方法があるため、効果的にユーザーへ広告配信が可能です。
YouTube広告を含めたGoogle広告の配信方法を「Google動画広告完全ガイド!入稿規定や制作のポイントを解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
YouTube広告は検索広告やショッピング広告と比べ、企業が広告を配信する目標を自由に決められます。
たとえば、広告を見たユーザーに自社サイトへ訪れてほしい場合「ウェブサイトのトラフィック」を目標として設定します。またその他にも以下のように達成したい目的別にキャンペーンを定めることができる他、その目標に関連するおすすめの機能の使用が可能です。
Web広告では通常目的から逆算し自分たちで運用方法を考える必要があります。そのため、広告の出稿に慣れていない場合だと広告出稿に時間がかかります。ですが、YouTube広告では上記のようなサポート機能がついているため初心者でも安心して広告運用が可能となります。
目標設定機能は、Googleの「Google 広告のキャンペーン目標について」で詳しく説明されています。併せてご覧ください。
YouTube広告は管理画面で、インプレッション数(広告の表示回数)、再生数、再生時間、クリック数など、動画を視聴したユーザーの行動を定量的に計測することができます。
そのため、配信した動画を振り返りどのような点が良かったか悪かったかを数値で可視化・分析することが可能です。
ただし、「認知」「検討」「行動」など、広告を出稿する目的によって見るべき指標は変わってきます。
目的別にどの指標を追うべきかは「動画広告の効果ってどうやって測定するの? 動画広告で見るべき指標まとめ」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
YouTube広告は大きく6種類に分けられます。それぞれの広告の特徴を事例付きで解説します。
YouTube広告で最も利用頻度の高いTrueViewインストリーム広告。TrueViewインストリーム広告は、YouTubeで動画を閲覧している際に動画の最初や最後、もしくは動画の途中で動画コンテンツと同じ場所に流れる広告を指します。
動画本編が始まる前に流れる広告を「プレロール」、動画本編の途中に挟み込まれている広告を「ミッドロール」、動画本編が終わった後に流れる広告を「ポストロール」と言います。
配信する場所で動画完了率は下記の図のように大きな違いが生じます。
※引用:「Understanding the Effectiveness of Video Ads」
また、TrueViewインストリーム広告は動画視聴5秒後にスキップの選択が可能な「スキッパブル広告」と、強制視聴型の「ノンスキッパブル広告」の2種類から配信ができます。
「スキッパブル広告」は広告再生開始から5秒が経過すると、広告をスキップするオプションがユーザーに表示されます。言い換えると最低5秒間は確実に動画を見てもらうことができるため、最初の5秒間でユーザーを惹きつけることが重要になります。
※出典元:YouTube|YouTubeヘルプ
一方、「ノンスキッパブル広告」は他の動画の再生前、再生中、または再生後に再生される15秒以下の動画広告のことです。
スキップできずユーザーに動画が最後まで表示されるため、メッセージ全体を伝えることができるというメリットがある一方、強制的に動画が表示されるため、ユーザーによっては悪印象を与えてしまう可能性があるというデメリットがあります。
インストリーム広告の詳細については、「【完全版】アウトストリーム広告とインストリーム広告の違いとは?」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
YouTubeが特に評価したものとKaizen Platformの動画広告制作プラットフォーム「KAIZEN AD」で作成したTrueViewインストリーム広告の参考動画を紹介します。
インフィード動画広告(旧TrueViewディスカバリー広告)とは、YouTube動画の右側にある関連動画や検索結果一覧に表示される広告です。
※参考:DisplaySpecs:DisplaySpecsヘルプ
インフィード動画広告は動画内では配信されず、広告をクリックすることで再生されます。既に興味を持っているといえるユーザーの能動的なアクションによって配信されるため、ネガティブな印象を与えにくく商品購買やサービス利用に繋がりやすい広告と言えるでしょう。
AndroidやiOSのYouTubeアプリのトップページでは、モバイルビデオマストヘッドが掲載されていない場合にインフィード動画広告が掲載されます。
モバイル版YouTube広告のトップページ
インフィード動画広告の詳細は「TrueViewディスカバリー広告|購入促進につながるポイント」で紹介しています。併せてご覧ください。
バンパー広告とは、6秒間のスキップできない広告のことで、インストリーム広告と同様、動画の再生前、再生中、または再生後に流れます。
スキップができないため最後まで見てもらえることや、長さが6秒間と短いため、ユーザーへのストレスも少ないとされています。そのため、伝えたいことを簡潔にまとめて伝えることが重要です。
バンパー広告は、YouTubeとGoogle動画パートナー上のWebサイトやアプリに表示されます。幅広い層へのブランド認知やリーチなどが期待できます。
実際、バンパー広告の80%はブランド効果測定で広告想起率が有意に上昇し、平均上昇値は30%にも上ります。
バンパー広告の詳細は「バンパー広告の成功事例3選!クリエイティブ制作のポイントとは」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
YouTubeが特に評価したものとKAIZEN ADで作成したバンパー広告の参考動画を紹介します。
動画広告の中でも特に長尺の広告はユーザーにストレスを与える可能性が高く、短尺の広告の方が効果的だと言われています。
長尺の動画はユーザーが興味を持ったもの以外はスキップされる傾向にあります。
一方、短尺の動画なら比較的スキップされることなく視聴され、認知を獲得しやすいと言えます。
企業が時間と手間を掛けて動画を制作して認知獲得や集客を狙っても、ユーザー側で広告をスキップやブロックされてしまうと、そもそも見てもらうことすらできず、ビジネスの成果を望めません。
International Advertising Bureau(IAB)の「Multiscreen Video Best Practices」では、10秒以下の動画が若い世代に効果的であると発表されています。ゆえに今後は、バンパー広告のように長さが6秒以下の短い広告フォーマットが主流となるでしょう。
このような視聴者側の行動を理解し、広告メニュー選定時には「スキップの可否」「長さの規定」を十分に検討しましょう。
動画広告のトレンドについては「動画をビジネスに取り入れる3つの広告トレンド手法【2022年】」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
アウトストリーム広告とは、YouTube内ではなくYouTubeのパートナー認定を受けたWebサイトやアプリで配信されるモバイル専用の動画広告です。
アウトストリーム広告は、Google動画広告を用いて配信することができます。広告出稿のメリットは、動画のリーチ数をリーズナブルな費用で配信できることです。
画面に広告が表示されると自動的にミュートの状態で再生され、タップしてミュートを解除ができるほか、スクロールして動画を飛ばしたり自社のサイトへ誘導できます。
マストヘッド広告とは、YouTubeのホーム画面最上部に掲載される動画広告です。
TrueView広告のようにターゲティングはできませんが、国単位で配信エリアを指定できます。
マストヘッド広告は、YouTubeのトップページの最も目立つ場所に広告が表示されるため、最大限にYouTubeユーザーへのリーチができる広告とも言えるでしょう。
オーバーレイ広告は動画の下部に表示される広告です。画像を表示するものとテキストのみ表示する2種類の表示方法があります。
※引用:OBERLO:OUTUBE ADS FOR BEGINNERS: HOW TO ADVERTISE ON YouTube
※引用:OBERLO:OUTUBE ADS FOR BEGINNERS: HOW TO ADVERTISE ON YouTube
上記で紹介した広告フォーマットに加え、ここ数年でGoogleは新しいYouTube広告のフォーマットを発表しました。
ダイレクトレスポンス広告は、広告に接触したユーザーから商品購入などのアクションを得ることを目的とした広告のことを指します。対になる言葉としては企業や自社サービスのブランド認知や向上を目的とした「ブランディング広告」があります。
目的をユーザーの商品購入など直接コンバージョンにつなげているため、効果検証においても、コンバージョン数やコンバージョン単価に重きを置いています。
ダイレクトレスポンス広告は他のプラットフォームでも配信が可能であり、YouTubeの場合、動画の下に商品の画像を表示させる仕組みとなっています。
複数の商品を表示できることから、ECサイトを運営する企業に特におすすめの広告です。
アパレルを運営するAerieは2020年春の新作の販売促進のために、ダイレクトレスポンス広告を利用しました。
その結果、従来と比較して9倍のコンバージョン数を獲得し、前年より25%広告費用対効果が上昇しました。
※参考:Google:Drive results with new direct response solutions on YouTube
動画アクションキャンペーンは、費用を抑えつつ効果的にYouTubeでのコンバージョン促進を目的とした広告です。
動画アクションキャンペーンの特徴として、インストリーム広告、インフィード動画広告(旧TrueViewディスカバリー広告)にCTAボタンや広告見出しを入れた配信が可能になります。
通常の動画広告では、動画のみの配信になっていたため、ただ広告を見てもらうだけで、サイト遷移などユーザーに次にとってもらいたい行動を促すことができませんでした。
一方、動画アクションキャンペーンでは、CTAを動画の下部に入れることができ、ユーザーに何をして欲しいか表示することができます。
使い勝手が良いためどのような企業にもおすすめです。
動画アクションキャンペーンのメリットとして以下の3つが挙げられます。
特に、コンバージョンを獲得しやすいというのは大きなメリットです。
TrueViewインストリーム広告やバンパー広告など認知目的の広告と違い、動画アクションキャンペーンはCTAボタンを表示できるため、ユーザーに明確な行動を促しコンバージョンを獲得しやすくなっています。
動画アクションキャンペーンついては「動画アクションキャンペーンとは?入稿規定や設定方法を解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
学生が多額の借金を回避するために資金集めを支援するスタートアップMOSが動画アクションキャンペーンを用い配信を行いました。
その結果、MOSは、以前のYouTube広告と比較して3分の1のコストでサービス購入が30%増加しました。
※参考:Google:Drive results with new direct response solutions on YouTube
YouTube広告にはさまざまな種類があることをお伝えしてきました。それぞれの広告によって特徴が異なるため、広告の出稿目的に併せて活用することが大切です。
YouTube広告の配信には、大きく分けて「自社サービス・ブランドの認知向上」「商品やブランドの比較検討」「見込み顧客のリスト獲得や商品購入」の3つがあります。
本章では、目的別にどのようなYouTube広告が最適なのかフォーマットを選ぶポイントについて解説します。
ユーザーに商品を購入してもらう場合、まずは自社サービスやブランドの認知度を上げることから始まります。広告を通じて商品やサービスの認知を拡大させるためには、「バンパー広告」「インストリーム広告」「アウトストリーム広告」「マストヘッド広告」「オーバーレイ広告」などが効果的です。
「バンパー広告」や「インストリーム広告」は時間の長さに制限があるものの、ユーザーに確実に動画を見てもらうことができます。しかし、短時間でユーザーの興味を引くインパクトのある効果的なメッセージが求められるため、クリエイティブには力を入れましょう。
長尺の動画はユーザーが興味を引かれたもの以外はスキップされる傾向にあります。
一方、短尺の動画なら比較的スキップされることなく視聴され、認知を獲得しやすいと言えます。実際、10秒以下のショート動画は若年層に対して効果的(※1)だと分かっています。
ゆえに、短尺動画の広告メニューである「バンパー広告」がYouTube広告の中でも特におすすめです。
(※1)Multiscreen Video Best Practices:
また、「マストヘッド広告」は年齢や性別関係なく、YouTubeのトップページの最も目立つ場所に広告が表示されるため、認知度を上げるのに効果的です。
サービスやブランドの認知の次に必要なのは、ユーザーに商品やサービスを比較検討するようユーザーの行動喚起を促すことです。「商品やブランドの比較検討」を目的とする場合には、「スキッパブル広告」や「インフィード動画広告(旧TrueView ディスカバリー広告)」が効果的です。
「スキッパブル広告」は自社の商品やサービスを検討しているユーザーや、競合他社を検討しているユーザーに向けた広告の配信ができます。
スキップされなかった場合、「ノンスキッパブル広告」よりも長い間動画が再生されるため、興味のあるユーザーに多くの情報を提供できます。
また、「インフィード動画広告(旧TrueView ディスカバリー広告)」は動画の中ではなく、YouTube の関連動画の横や検索結果部分、モバイル版 YouTube のトップページなど、ユーザーが動画を探している際に目にする場所に表示されます。サムネイルをクリックした場合に広告が再生されるため、そもそも興味のあるユーザーが動画を視聴することになります。商品購買やサービス利用へと繋がりやすいと言えるでしょう。
スキップされないためには、最初の5秒以内で何を訴えている広告なのか、視聴者の興味を強く引きつけることが重要です。
例えば、次のような興味深い調査結果があります。
Yahoo! JAPANトップページの動画広告を見たユーザーが、3〜5秒以内に興味を持つことができれば、「ブランド認知」「メッセージ連想」「購入意向」それぞれにおいて、広告効果が高まることが分かりました。「5秒以内に何の訴求か分からない」と感じた場合と比較して約1.5倍も広告効果が高まります。
よって、動画広告を制作する際は「冒頭でユーザーの関心を強く引けるか?」に重きをおいて企画・構成を進めるべきだと言えます。
スキップされない動画を制作するために、他の企業が展開している動画広告を参考にしてみましょう。
■ROSTELECOM社|連続ドラマ形式の動画広告
ROSTELECOM | PRE-ROLL DRAMA THE BUZZ
ロシアの通信会社「ROSTELECOM」が2018年にYouTubeに配信した広告は、連続ドラマ形式という斬新さで注目を集めました。
ストーリーは一話完結型の全34話で、話の途中から見ても楽しめるような展開となっており、視聴者は興味を持ったら他の話も見ることができます。
各回の最後の10秒で自社サービスのPRを差し込んでいるため、興味を持って視聴してくれた方にサービスを認知してもらえる仕掛けとなっています。
スキップされやすい動画広告でも、連続ドラマ型のストーリー性のあるコンテンツにすることで、視聴者に興味を持ってもらい、サービスを認知してもらうことができます。
動画の冒頭でユーザーを引きつけるコツについては「動画広告は最初の5秒が大事!スキップされない動画の作り方とは?」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
YouTube広告の最終的な目的は、ユーザーにクリックや購入・登録など購買につながるアクションをとってもらうことです。
見込み顧客のリスト獲得や商品購入を促すには「ダイレクトレスポンス広告」と「動画アクションキャンペーン」がおすすめです。
「ダイレクトレスポンス広告」は、ユーザーに視覚的に複数の商品画像を見せることができます。その為、広告をクリックし、商品ページに遷移し商品を購入する可能性が他の広告に比べ高いです。
「動画アクションキャンペーン」では、動画に加え行動を促すフレーズも入れることができるため、他の配信方法より成果につながりやすいです。YouTubeからのページ遷移および遷移先での購買促進を目的とするなら、「ダイレクトレスポンス広告」や「動画アクションキャンペーン」がおすすめです。
YouTube広告を配信する際、どのようなタイミングで課金されるかは、気になる要素の一つだと思います。課金形態は下記の通りです。
広告フォーマット |
課金形態 |
配信場所 |
スキップ可能な インストリーム広告 |
CPV |
・YouTube動画 ・Google 動画パートナー |
スキップ不可な インストリーム広告 |
CPM |
|
バンパー広告 |
||
インフィード動画広告(旧TrueViewディスカバリー広告) |
CPC |
・YouTube 検索結果 ・YouTube の関連動画の横 ・モバイル版 YouTube のトップページ |
マストヘッド |
CPD/CPM |
YouTubeのトップページ |
アウトストリーム |
vCPM |
Google 動画パートナー |
オーバーレイ |
CPM |
YouTube動画 |
動画アクションキャンペーン |
目標コンバージョン単価 |
・YouTube動画 ・ Google 動画パートナー |
また、それぞれの課金形態の詳細は以下の通りです。
参考として、米国で行われた調査から、インストリーム広告の平均CPVは$0.044(0.48円)と言われています。
初めてYouTube広告を出稿する方にとっては、課金形態について「CPC」「CPM」「CPV」などと言われても、具体的なイメージを掴みづらいかもしれません。
そこで、「目標例:1日1000円、月3万円の予算で1日1CV」というシミュレーション例をお見せします。
YouTube広告のCVRは、業界やキーワードによって異なりますが、平均相場は2.06%です。そして、1再生あたりおよそ2円〜20円程度が相場です。
1日1CVを獲得するには、CVR2.06%として50クリックあれば達成できます。
50クリックを得るのに必要な予算は1クリック20円としても1000円です。
1日1000円、月3万円の予算で1日1CVの目標が達成できます。
<計算式>
1CV÷CVR2.06%=50クリック
50クリック×クリック単価20円=1000円(1日予算)
1日1000円×30日=1ヶ月3万円
一方、リスティング広告で1日1CVを獲得しようとする場合と比較してみましょう。
リスティング広告のCVRの平均相場は1~2%です。
CPC(クリック単価)は業界やキーワードにより上下しますが、運用当初は100円前後で入札して様子を見ていくのが現実的です。
1日1CVを達成するには、CVR1~2%として100クリック必要です。
100クリックを得るために必要な予算は、1クリック100円と想定して1万円です。
1日1CVの目標を達成するには、1日1万円、月30万円の予算を見積もっておく必要があります。
<計算式>
1CV÷CVR1%=100クリック
100クリック×クリック単価100円=1万円(1日予算)
1日1万円×30日=1ヶ月30万円
同じ「1日1CV獲得」という目標でも、リスティング広告とYouTube広告では10倍もの費用差が生まれます。YouTube広告は費用対効果が非常に高いことがお分かりいただけたかと思います。
YouTube広告の課金形態を含めた費用の解説は、「YouTube広告の費用相場は?失敗しないポイントを解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
YouTubeで広告を配信する際、解像度、アスペクト比、データ量など入稿方法に規定があります。
他のプラットフォームに比べ、自由度が高く基本的にどのような動画でも広告配信が可能ですが、制作前に確認しておきましょう。フォーマット規定は以下の通りです。
他のプラットフォームのフォーマットについては、「全SNSでの最適な画像・動画の推奨サイズ|効果的な戦略のために」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
YouTubeの動画広告では種類別に動画の長さやアスペクトの比に規定があります。
具体的には下記の表のようになっています。
フォーマット |
動画の長さ |
アスペクト比 |
スキップ可能なインストリーム広告 |
制限なし |
16:9または9:16 |
スキップ不可なインストリーム広告 |
6秒〜15秒 |
16:9または9:16 |
バンパー広告 |
6秒以下 |
16:9または9:16 |
アウトストリーム広告 |
6秒〜15秒 |
16:9または9:16 |
インフィード動画広告(旧TrueViewディスカバリー広告) |
制限なし |
推奨:640×360(16:9) または480×360(4:3) |
アクションキャンペーン |
制限なし |
16:9または9:16 |
YouTube広告のよくある課題の一つとして、想定よりもクリックが獲得できないことが挙げられます。
広告を運用する中でクリック率は多少改善できるものの、それ以上にユーザーがクリックをしたくなる動画を企画・製作することが重要です。
より多くのクリックを獲得するための動画制作には、大きく3つのステップがあります。
動画広告は、ターゲットや具体的なペルソナ・配信先メディア・施策の目的などにより、内容が大きく異なります。
そのため、設計段階で「どのような情報を、誰に伝えるのか」を明確にしておかなければなりません。それを怠ることで、動画の修正が発生したり、せっかく完成してもメッセージに一貫性が欠け、ユーザーの離脱に繋がってしまう恐れがあります。
まずは、サービスや商品を考える上で広告の目的や達成度を測るための成果指標を定めましょう。そこで重要なのがペルソナの作成です。ペルソナを作成することで、よりユーザーが求めている動画を制作することができます。
▼ペルソナの一例
動画制作の基礎ができたら、次は配信メディアの選定や詳細な配信方法を決定するための「広告配信の設計」を行いましょう。効果的な動画の内容は、配信メディアやターゲティングにより異なります。
動画で重要なのは最初の5秒です。この間にユーザーを引き付けられなければ簡単に離脱されてしまいます。第一印象に残らなければ、その後の印象を覆すことは難しくなります。
そして動画の最後には、サービス購入に繋がるような具体的な行動を明示しておくことが必要です。動画の縦横比を表すアスペクト比(動画の縦横比のこと)や、動画広告に付随するテキストの内容などもここで決めておきましょう。
基礎設計や広告配信の設計ができたら、ようやく構成の作成・制作へと入っていきます。この段階になると関わる人数も増えてくるため、認識のズレが生じないためにもここまでの決定事項を文書化し共有することをおすすめします。
ここまでYouTube広告の作成フローについてお伝えしてきましたが、そもそも自社で制作すべきか、外部に委託すべきかを悩まれることもあるかと思います。
広告作成の知識や経験を蓄積させたい場合・発注コストを下げたい場合には自社での制作がおすすめです。
一方で、単発で動画広告を出したい場合、広告作成について不慣れなので経験者に任せたい場合は外部委託を検討しましょう。
動画素材の制作費用も忘れずに予算に含めておきましょう。
制作費の相場は、どんな動画を制作するかに応じて20万円〜50万円と大きく変動します。
費用をかければかけるほど大掛かりなスタジオ撮影などもできますが、どんな動画を制作したいのかを踏まえて、最適なコスト感で品質の良い動画制作をしていきましょう。
<制作費の内訳>
プロジェクトの企画構成、ディレクション:10〜40万円
台本作成:5〜10万円
撮影:10〜30万円
編集:3〜15万円
ナレーション:3〜10万円
安く品質の良いものを制作したい場合は、数多くの動画クリエイターが在籍し柔軟かつ大量にリソースの提供ができる制作プラットフォーム会社を利用するのも一つの手です。
動画制作費については「動画広告の費用いくらかかる?制作費から課金タイミングまでまとめてみました」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
YouTube広告は、予算や目的など細かな設定を行うことができるため、非常に効果的な動画広告です。本章では、YouTube広告の中でも最も活用されている広告の1つ、スキップ可能なインストリーム広告を一例とし、広告配信の設定方法についてご紹介していきます。
YouTube動画広告の作成と配信には、Google広告のアカウントが必要です。Google広告のアカウントを取得し、動画を完成させておきましょう。
まずは、広告用に作成した動画をYouTubeにアップロードしましょう。
動画のアップロードは、YouTubeのWebページだけでなくスマートフォンのYouTubeアプリからも行うことができます。
Google広告にログインし、Google広告のホームページからYouTube動画広告を作成します。
メニューの「キャンペーン」タブをクリックし、キャンペーン管理画面の「+」ボタンをクリックするとプルダウンメニューが表示されます。
プルダウンメニューの中から「+新しいキャンペーンを作成」を選択しましょう。
スキップ可能なインストリーム広告の場合、「販売」、「見込み顧客の獲得」、「ウェブサイトのトラフィック」、「商品やブランドの比較検討」、「ブランド認知度とリーチ」、「目標を指定せずにキャンペーンを作成する」 の中からキャンペーンで達成したい目標を選びます。キャンペーンタイプは動画を選択しましょう。
キャンペーンタイプを選んだら、キャンペーンタイプのサブタイプにスキップ可能なインストリームを選択し、「続行」を押しましょう。
続いて、キャンペーンの詳細情報を入力していきます。
入札関連の設定では、入札戦略(予算の使い方)を決めることができます。例えば「広告を見てもらうこと」を目的とした場合、インプレッション課金となります。
入札戦略には他にも「広告をクリックしてもらうこと」「サイトでコンバージョンを達成してもらうこと」などから選択できます。
「キャンペーンの合計予算額」、または「1日の予算」のどちらかを選択し、予算を入力します。
そして、キャンペーンの開始日と終了日を設定します。広告の配信はGoogleの自動審査で承認される必要があり、審査に数日かかることもありますので、スケジュールに余裕をもって作成しましょう。
所在地域や使用言語などのキャンペーンのターゲット設定を調整することで、より効果的なユーザーに絞って広告を表示ができます。
スキップ可能なインストリーム広告の場合、「ネットワークの選択」では「YouTube 動画」を選択しましょう。また、ウェブサイトの広告枠に配信したい場合は「ディスプレイ ネットワークの動画パートナー」の設定をonにしておくとYouTube 以外にもリーチを拡大できます。
「広告枠のタイプ」については、性的なコンテンツといった広告枠に配信した場合を除き、基本的に標準広告枠で問題ありません。
同様に「除外するコンテンツ」も配信したくないコンテンツがなければ設定の必要はありません。
任意で「その他の設定」をクリックすると、「コンバージョン」の設定、ユーザーの利用しているデバイスによる表示の有無を設定する「デバイス別ターゲティング」、同じユーザーに同じ広告が過剰に表示されることを防ぐ「フリークエンシー キャップ」、特定の曜日や時間ごとに広告配信の有無を細かに決められる「広告スケジュールの設定」が可能になります。
広告を配信するターゲットグループを設定します。
ここでは性別・年齢・子供の有無・世帯収入などのユーザー属性、特定の興味や関心を持つとGoogle が推定したオーディエンス、目的に応じたキーワード、特定のトピックに関心を持つユーザーを選定するトピック、プレースメント(配信場所)を指定して、ターゲットを絞ります。
キャンペーンの詳細設定と広告グループの作成が終わったら、最後に広告として配信するYouTube動画を指定します。
左側の動画検索からキーワードや動画のURLを入力して、作成した広告用の動画を選択しましょう。
URLを入力すると、実際の動画画面が右側に表示されます。
広告をクリックしたユーザーに表示する最終ページ URL 、ユーザーを誘導するようなフレーズ、見出し、広告名を入力します。見出しは最もユーザーの目に付きやすいテキストですので、効果的なものにしましょう。
入力が終わったら、「キャンペーンの作成」 をクリックして完成です。
今回はスキップ可能なインストリーム広告の配信方法を紹介しましたが、他のフォーマットの配信方法については、「YouTube広告の設定方法|初めての出稿で押さえるべき手順」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
YouTube動画広告には複数ありそれぞれ特徴が大きく異なることをお伝えしてきました。
動画広告は、撮影や編集などが必要で少し難しいように思われるかもしれません。しかし、世界最大の動画共有サービスであるYouTube市場は現在も発展し続けている上に、テレビ離れが進む若年層にも効果的にアプローチができるなど、計り知れないメリットがあります。
ターゲティングも詳細に設定を行えるため、YouTube広告は非常に効率的な広告手法です。今回の記事を機に、YouTube動画広告の種類・効果について理解を深め、多くの企業担当者様の導入検討の一助となれば幸いです。
A1.YouTube広告には様々な広告の種類があり、自社サービスやブランドの認知向上、商品やブランドの比較検討、見込み顧客のリスト獲得や商品購入など目的に応じて施策を分けることで効果を最大化できます。詳しくはこちらをご覧ください。
A2.YouTube広告は予算設定ができるため自社の広告予算に合わせた出稿が可能です。YouTubeの公式によると、大半の企業が1日の予算を1,000円に設定しており大きな予算はかけていないことが分かるため気軽にはじめられることが特徴の一つでもあります。詳しくはこちらをご覧ください。
YouTube動画広告の運用にお悩みではありませんか?
YouTubeを筆頭に動画市場が盛り上がりを見せる中、動画広告の需要はますます増えています。そこで重要となるのが、ただ動画を作るだけではなく、「いかに成果へ繋がる動画を作るか?」です。
しかし、いざ施策を打つとなると「自社にノウハウがない」「制作リソースがない」「すでに配信しているが成果が出ない」と悩まれる企業は少なくありません。
もしも現在動画広告の成果にお悩みを抱えていらっしゃるのであれば、Kaizen Platformの「KAIZEN AD」の活用をご検討ください。KAIZEN ADは、低コスト・短納期でクオリティーの高い動画を作り「広告の勝ちパターン」を確立できるクリエイティブサービスです。
「勝ちパターン」をベースに運用することで、無駄な動画を作ることなく効果を継続させられるようになります。
これまで累計1,000社以上、50,000回を超える動画制作で得た知見や実績をもとに、動画広告施策の勝ちパターンや成功事例を資料にまとめました。
CVR改善やCPA改善、売上UPを実現したい方、スピーディーで質の高い動画制作を継続したい方、施策の打ち手にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。