国内外のDX先進事例の紹介に加えて 今年話題となったAIの進化やDX人材育成までを網羅
#DX白書2023
大きな反響をいただいた「#DX白書2022」を大幅にアップデートし、ディズニー等のDXの次に進もうとしている企業の先進事例やそれらを取り巻くAI/Web3などのDXトレンド紹介、そしてDXを推進するための人材戦略まで、検討のヒントになる情報を多数詰め込んだ内容となっております。
国内外のDX先進事例の紹介に加えて 今年話題となったAIの進化やDX人材育成までを網羅
#DX白書2023
大きな反響をいただいた「#DX白書2022」を大幅にアップデートし、ディズニー等のDXの次に進もうとしている企業の先進事例やそれらを取り巻くAI/Web3などのDXトレンド紹介、そしてDXを推進するための人材戦略まで、検討のヒントになる情報を多数詰め込んだ内容となっております。
TikTokに興味はあるもののどうすればいいかわからない方
縦型動画を試してみたいけど、アサイン、ディレクションに対してノウハウが無い方
一度は試してみたけど、成果が出ず伸び 悩んでいる方
DX推進のご担当者、事業責任者の方
新規事業や組織改革を担う事業責任者の方
マーケティング担当、Web担当の方
著者: Kaizen 編集部
CVR(Conversion Rate)は、サイトに訪れたユーザーが、会員登録や購買、あるいは申込みなどに至る率を示すもので、Webサービスにおいて成果を獲得するための、最重要指標の一つと言っても良いでしょう。
しかし、ひと口に「CVRを改善させる」といっても容易なことではありません。CVRの向上を左右する要素は、業界、商材、ターゲットなど様々な要素によって異なるからです。
この記事では、DX・UX領域における戦略立案と、それを実施するサービスを提供し累計50,000施策以上の実績を持つKaizen Platformの取り組みをもとにCVR改善についてお話をしていきます。
それでは、CVRを改善させるためには、どのようなアクションから始めるべきなのでしょうか。具体的な事例も交えながら、CVR改善に向けて着目すべきポイントをお伝えします。
"CVR改善"のお役立ち資料を無料でご覧いただけます
デジタルの顧客接点強化の必要性が増す中、Webサイトは重要な役割を持ち、サイト改善は欠かせない施策の一つです。成果をあげるためにも適切な設計と、検証と振り返りを行い改善サイクルを回すことが大切です。
コンバージョン改善や売上UPの実現を目指したい方へ、これまでKaizen Platformが1,000社・50,000回以上の施策支援から得た知見や実績に基づいた『サイト改善で成果を上げるノウハウガイド』をお届けします。
LPOやEFO、A/Bテストをはじめとしたサイト改善における打ち手にお悩みの方、ノウハウがないとお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
▼目次
「CVR(=Conversion Rate:コンバージョンレート)の説明をする前に言葉の定義をおさらいしておきましょう。
WebサイトにおけるCVRとは、コンバージョンに至る割合のことです。一例を挙げると、「ユーザーがLP(Webページ)に訪問して、ページ内のフォームからどれだけ申込みを完了するか、その割合・確率」を指します。
またコンバージョンの定義とは、Webサービスの種類によってさまざまです。
例 |
コンバージョンポイント |
ECサイト |
商品購入 |
生保、ネット銀行 |
サービス申し込みや、資料請求 |
旅行、宿泊サイト |
予約発生 |
不動産 |
資料請求や、お問い合わせ |
マッチングサイト |
マッチング発生 |
コーポレートサイト |
フォームからの問い合わせや、ホワイトペーパーダウンロード |
よって、一概に「CVRの改善」と言っても業種・業態によってどんなユーザー行動を改善していくかが変わってきます。
CVRの計算式は、以下のとおりです。
「コンバージョン数」や「セッション数」は、Google Analyticsなど、自社のWeb解析のレポート画面から特定できます。まずは、上記の計算式に当てはめて現時点でのCVRを実際に計算してみましょう。
現状のCVRを分析すると、ユーザーが狙った通りの行動をとっているのか否かを把握し、狙い通りではない場合はどこに原因があるかを探ることができます。もし分析をせずに感覚的にユーザーの行動を予測してCVR改善に取り組んでしまうと、的外れな施策になりかねません。きちんと実際のユーザー行動を把握することが大切です。分析する際には以下の3つの考え方が必要です。
先に目的を明確にすることで、分析した情報をもとに解決したい課題や、なぜその課題が生じているのかという原因を特定し、的を射た有効な改善策を出すことができます。解決したい課題や目的、そのための仮説、改善の指標とするためのKPIを定め、それが本当に正しいかを確認する目的でデータを見ていくのがよいでしょう。
そして1ヶ月間でのコンバージョンを分析する際に、合計何人がコンバージョンしたのかというだけでなく、何日目にコンバージョンした人が多かったかというように他の視点からもデータを見ていくことで、新たな傾向が見えてきます。このように、一つのデータを他の視点からも読み解いていくことが大切です。
CVR改善をはじめとしたサイト分析と施策を成功させた事例については「5万回超の施策で見えた、サイト改善の成功パターンとは」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
前章では、言葉の定義からコンバージョンの定義や計算など、CVR改善の基礎的な情報についてお話をしてきました。
ひと口にCVR改善と言っても、フォームの改善やバナーのABテストなど様々なケースが考えられます。それはCVR改善という言葉の定義自体の抽象度が高く、汎用性も高いため、どの数値を見て何を改善していくか、は当然企業により異なります。
Kaizen PlatformではCVR改善を事業成功のための数値改善と捉え、目先の数値の良し悪しではなく、全てはビジネスに直結することこそが本質であると考えます。
ビジネスに直結する成果が、どのようなものなのかを解説していくために、一例として以下に、とある通販サイトのシミュレーション例を挙げて解説していきます。
<例:通販サイトA> |
現状 |
CVRを0.34%改善した場合の シミュレーション |
セッション数 |
3万/月 |
3万/月 |
コンバージョン (商品購入)数 |
500件/月 |
600件/月 |
CVR |
1.66% |
2% |
購入単価 |
1万円 |
1万円 |
総売上金額 |
510万円/月 |
600万円/月 |
現状のCVRは1.66%です。これが0.34%改善し、2%まで上がるだけで、セッション数は変わらなくても、1ヶ月間の売上は510万円→600万円と、90万円もアップします。
CVR改善が、月々の売上にこれだけ直接的なインパクトを与えることを改めて検証・確認してみると、集客施策に投資するよりCVR改善に投資したほうが、投資効率が良いと考えることもできます。
前章では、具体例を用いていかにCVR改善がビジネスに対してインパクトが大きいか、についてお話ししました。ではCVR改善には具体的にどのような施策があるのかについて、本章ではCVR改善に繋がる手法を5つご紹介します。
CVR改善の施策をするにあたっては、分析で実際のユーザー行動を把握することが大切ですが、そもそも想定しているユーザーとかけ離れたユーザーに届いていては成果に繋がりません。自社の狙うユーザーがどんな客層なのかを絞ってマーケティングを展開することを、ターゲティングといいます。
ターゲティングを行うには、はっきりとペルソナを持っておくことが必要です。ペルソナを設定することでより具体的なユーザー像を描け、行動特性などを想定できます。
▼ペルソナの一例
CVR改善には、適切なターゲットへの訴求が必要不可欠です。まずは、想定したペルソナにメッセージが届いているかを見直しましょう。
ペルソナマーケティングの進め方については「【事例付き】2社のペルソナマーケティングから進め方やメリットを解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
CVR改善では、単なる数値だけでなくサイト上のどこで離脱されているのかを分析し、対策を立てていきましょう。そんなときに役立つのがヒートマップです。
ヒートマップとは、ユーザーがWebページ上でとった行動や反応を視覚的に確認できるツールです。LPのCVRを向上させたいときには、「ボタン周辺にユーザーが求める情報があるか」をヒートマップで確認します。ページのどこが見られているのか、ページ上のどこでクリックやタップをしているのかが色や図形で表示されます。また、ユーザーのスクロール状況、離脱ポイントの可視化も可能です。
ヒートマップ分析の結果、ユーザーが目的に沿った行動をしていない場合は、どう改善すればよいのか仮説を立て、CVまでの導線を設計し直して、課題の解決に取り組みましょう。
ヒートマップ分析ツールについては「ヒートマップとは?見方や使い方・分析方法の具体例まで解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
ランディングページに訪れたユーザーに対し適切な訴求や導線設計を行うことで、CVR改善をすることをLPO(ランディングページ最適化)といいます。ランディングページを最適化するうえで注目すべき指標は4つの数値です。
CVR改善を目指すなら、まず効果測定の基準としてランディングページのCVRをチェックします。次にランディングページからどれだけ次のアクションに繋がったか、をフォームに遷移したユーザー数から分析し、細かな改善点を見つけ出すために、ファーストビューにおける離脱率とユーザーの滞在時間を確認します。ユーザーに特定のアクションを起こしてもらうことを目的としているため、訪問ユーザーの離脱が多ければ、改修する必要があります。
特に、複数あるコンバージョン獲得経路の中でランディングページが占める割合が大きいサイトほど、LPOは有効な施策といえます。
LPOを行う際のポイントについては「LPOとは?劇的に改善した施策例やポイント・ツールについて解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
訪れたユーザーをよりスムーズにCVへ導くために、エントリーフォームを最適化することをEFOといいます。ユーザーがアクションを起こすポイントだからこそ、EFOはCVR改善に欠かせない施策の一つです。
ユーザーがCVせずに離脱してしまう3つの段階があります。
これらの離脱を防ぐために、入力のストレスを軽減したり、特典などで入力へのモチベーションを上げるなどの施策を行います。
実際にEFOを行い成果が出ているわかりやすい事例については「EFOとは?意味や効果的な施策例・ツールの機能・成功事例を徹底解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
CVR改善の施策では、CTAやCVポイントの増加も取り入れることができます。ただページ内にCVポイントを増やすよりも、デバイス上にポップアップを表示したり、チャットツールを埋め込んだりするといいでしょう。Webサイト上でフォローすることで離脱を防ぎ、購入や申込みを後押しできます。
Web接客ツールを導入すれば、既存のWebサイトにポップアップやチャットの機能が付加されるため、Webサイトそのものを改修する必要がありません。導入リスクが少なくスピーディーに施策実行に移れるため、成果が出るまでの期間も短い施策といえます。
ポップアップやチャット機能などのWeb接客ツールについては「Web接客とは?おすすめツールやメリット、成功事例を紹介」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
ここまでは、実際のCVR改善に取り組むための手法についてお伝えしました。しかし、その重要性について理解できたものの実際に何から手をつけていけばいいのかが分からない...そうお考えの方も多いことでしょう。
本章ではまず、私たちKaizen Platformがこれまでのクライアントとの成功体験をもとに考えた、CVR改善への取り組み前に重要だと位置づける「UX(顧客体験)の最適化」についてお伝えします。
そして後半では、初心者の方にも取り組みやすく、かつ事業成功に直結しやすいCVR改善「LP→フォーム改善」のフローについてもご紹介していきます。
私たちがCVR改善に着手する際、まずはUX(顧客体験)の最適化からはじめます。以下はCVR改善とUXの最適化の関係性を表した図です。
まずは大きな視点でUX(顧客体験)全体を理解し、その次に、UX(顧客体験)のうち、どこに手を入れればよいかにフォーカスしていきます。私たちは、UX(顧客体験)改善の下層レイヤーにCVR改善があると考えています。
CVR改善を行うそもそもの目的は、最終的な売上の向上を目的とした成果獲得(CV)です。そのため、本来であれば収益構造全体を把握した上で売上のボトルネックはどこにあるのか、大きな視点から小さな視点で物事をみていく必要があります。
ですが私たちの経験上多くの場合が、CVR改善というと目先のCVをどう効率的に獲得していけばいいのか、と表面的な改善だけに目がいきがちです。
もちろん目先の成果をあげることも大切ですが、私たちKaizen Platformが多くの企業のCVR改善に携わる中で、最も重要だと考えたことが顧客体験すなわちUXの最適化です。
なぜここでUX?そう感じた読者の方も多くいらっしゃることでしょう。
しかし、売上を上げることが重要であるならば、目先の改善以前にそもそものサービスは使いやすいのか?またストレスフリーでユーザーはそのプロダクトを活用できているのか?など、UXを最適化することが、結果としてCVR改善につながると私たちは考えています。
図で示したとおり、顧客が購買に至るプロセスをまずは理解・把握して言語化し、最適化していく。そのことこそが、CVR改善への第一歩につながるのです。
例えばわかりやすい事例として、1人のユーザーとしてファッション通販サイトを利用する場合を思い浮かべてみましょう。ユーザーはサイトを訪問してからいくつかのステップを経て購買へと進みます。このステップが顧客体験です。例えば、
このように顧客体験ごとに「自分にあった情報が見つからない」「メリットが感じられない」「わかりにくい」「ストレスを感じる」と思ったら、そもそもこのユーザーは買い物自体を諦めサイトから離脱してしまうでしょう。
UX(顧客体験)のプロセスのどこかにストレスのあるサービスは、結果としてユーザーに選ばれずそもそも使われなくなります。そのため、UXが最適化されていないことには部分的にCVR改善施策を施したところで意味がなくなってしまいます。
CVR改善ももちろん大切ですが、Kaizen PlatformがUXにこだわるのはそのためです。
UX改善については「UX改善とは?成功事例や施策の重要性・実施手順を解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
それでは、CVR改善の代表格である「LP→フォーム申し込み」に絞って話をしていきます。
まずは以下の2つに着目します。
そして、「今のままでは問題点があるため、LPやフォームの改善が必要だ」と判断したならば、次に3つの観点で見直しを行います。
観点①LPのファーストビュー(入口)で、ユーザーに向けて端的に分かりやすく、「ここが申し込み画面や、購入画面である」と伝わっているか?
観点②LP内の「CVエリア(例:申込フォームなど)」は、心理的ストレスのないCTA(行動喚起)になっているか?
観点③そもそもLP訪問ユーザーとはどんな人で、どんな情報が欲しいのか、そしてどんな困りごとを解決したいのか。セカンドビュー以降で、ターゲットのペルソナに合った情報提供ができているか?
一般的にLPは、そもそもファーストビュー(入口)で離脱してしまうユーザーが非常に多く、訪問者の半分か、多くて7割はファーストビューで離脱してしまうというデータがあります。
申込フォームで言うと、「何も入力せずに離脱してしまう」「フォームへの入力途中でエラーが出て、心理的負荷が生じて離脱してしまう」というケースもあります。そういった、顧客体験の中での問題点を可視化・言語化してから、具体的にスコープすべきポイントを絞り、仮説・検証を繰り返しながらLP改善を行っていきます。
LP最適化について詳しくは「LPOとは?劇的に改善した施策例やポイント・ツールについて解説」でも解説しています。参考にしてください。
フォーム最適化について詳しくは「EFOとは?意味や効果的な施策例・ツールの機能・成功事例を徹底解説」でも解説しています。参考にしてください。
前項で観点②として、「出口=CVエリアの改善(CTA)」というポイントをお伝えしました。
CTAを改善することで目標としているCVRの向上にも寄与するため、本章ではCTA改善について補足していきます。
CTAとはCall To Actionの頭文字をとった言葉で、「行動喚起」という意味を持ちます。例えば英会話教室を運営しているWebサイトなら、英会話教室の「本申込み」や「体験教室への申込み」「資料請求」などがユーザーを誘導したい行動です。これをWebサイト上でボタンやリンクで配置し、次のアクションへと誘導するものがCTAです。
CTAを最適化することで、CVRは上がります。なぜならばユーザーに対し、ボタンやリンクによって次に取るべきアクションを明示してあげれば、ユーザーは必要な情報をスムーズに読み取り、目的を果たすことができるからです。
1ユーザーの立場で、先ほど例示した英会話教室のWebページに訪問した場合を考えてみてください。自分は資料請求したいと思っているのに、ボタンやリンクが分かりにくいと目的のアクションを果たせず、ページから離脱してしまいますよね。逆に、「資料請求するためにはこのボタンやリンクをクリックすればいい」と端的に分かりやすくなっていれば、目的への到達がスムーズです。
つまり、ユーザーがWebサイトを見ている自然な流れで次の取るべきアクションを明示してあげれば、ユーザーは迷いなく目標を果たすことができます。それはすなわち、Webサイトの運営者の立場では「CVR最大化」につながるのです。
具体的なCTAの改善策としては「訴求軸を最適化する」「適切な位置に配置する」「ユーザーフレンドリーな文言を設定する」「ボタンやリンクの配色を最適化する」「選択肢を減らす」「緊急性や希少性を打ち出す」といった方法があります。
CTAについて詳しくは「CTA(行動喚起)とは?改善方法や作り方、具体例も紹介」でも紹介しています。参考にしてください。
前項までの部分で、「ユーザーに対し、LP内で極力ストレスを与えず、いかにスムーズにコンバージョンまで誘導するか」が重要だとお伝えしてきました。
しかしその一方、「ユーザーフレンドリー」「ノーストレス」を追求しすぎると文章量が少なくなりがちで、ユーザーへ伝えたい情報を伝えきれないこともしばしば起こります。
そのような課題を打破すべく、最近では動画を導入したLPも増えてきています。
LPに動画を埋め込む具体的なメリットは以下の3点です。
基本的には、文章のみでは実現しづらいスムーズな情報伝達をできることが大きなメリットです。動画は文章に比べ、視覚・聴覚で直感的に情報を受け取ることができるので、ユーザーがストレスを感じづらいという特徴があります。よって、伝えたい情報を動画で補完することで、LPのメリットを失うことなく情報量を増やすことができるのです。LPのコンテンツとしての質を上げる意味でも、LPへの動画の埋め込みは有効な手段だと言えます。
そして、マーケティングに動画を活用することは、文章や静止画など他の手法にはないメリットが4つあります。
①ブランディングになる
ブランドイメージといった抽象的な概念を、視覚・聴覚で直感的にアピールできる
②訴求力が高い
感情に訴えかけるなど強い印象を与えやすく、より高い宣伝効果を期待できる
③拡散力がある
テキストコンテンツよりシェアされやすい
④効果測定がしやすい
動画媒体には多くの測定要素があるため、より効果的にPDCAサイクルを回すことができる
具体的な「動画LP」の作成ポイントとしては「ファーストビューに動画を置く」「動画は完結かつ短時間のものとする」などが挙げられます。
動画マーケティングについては「動画LP(ランディングページ)とは?埋め込み方法や活用事例」でも解説しています。参考にしてください。
Webサイトに訪れたユーザーに対しオンライン上で接客することで、サイトからの離脱を防ぐ取り組みもあります。
例えば、中古車販売の仲介業では「クルマを買いたい顧客」と「クルマを売りたい顧客」とが存在し、1つのWebサイトで両者のニーズに合わせた対応が必要です。そのような異なるユーザーニーズに応えるWebサイトの場合に、どちらの顧客であるかを質問し、適切なページへ誘導するのがWeb接客です。
中古車販売を行うガリバーは、初回訪問のユーザーが訪れるトップページで「売りたい」のか「買いたい」のかを選択するモーダルを表示させることにしました。このモーダルによって、訪れたユーザーがどちらのニーズを持っているのかを判別し、適切なページに誘導するようにしたのです。その結果、CVポイントとしていた査定申し込みのCVRを124%も向上させることができました。
Web接客の具体的な事例や効果については「Web接客とは?おすすめツールやメリット、成功事例を紹介」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
ここからは、Kaizen Platformがクライアントとともに成果を上げてきたCVR改善の成功例をご紹介していきます。前章まででお話ししてきた通り、いずれも、UX(顧客体験)を加味した上で行ったCVR改善の事例です。
①課題 |
ネット証券の取引口座開設済みユーザーの中でも、入金・取引に至らない人が多い |
②施策 |
証券初心者のみ、ログイン後のトップページデザインをガラッと変えて出し分け |
③実績 |
・ユーザーの入金率が向上し、108.43%を達成 ・取引の促進に繋がった |
ネット証券の「SBI証券」では、ログイン後の画面を改善することでCVR向上に成功しました。
証券初心者のユーザーに対してのみトップページの画面をガラッと変えて出し分け。投資信託やロボアドバイザーなど、投資初心者の人でも取り組みしやすいようなコンテンツを中心に訴求するような内容に変更しました。
取り組み前の課題として、証券取引口座を開設してログインしても、実際には入金・取引まで至らないユーザーが多いという問題がありました。
ユーザーアンケートで明らかになったのは、「投資に挑戦してみたい、とても興味がある、でも正直、何から始めていいかよく分からない、損するのが怖い」といった声でした。つまり、ログインして情報収集などは行うが、良く分からない、不安があるため、多くの人が入金もせずに取引しない、ということが浮き彫りになりました。
その結果を受け、投資初心者に向けては、トライしやすいロボアドや、投資のプロが運用してくれる投資信託、まず始めるならこれだというデビューファンドランキングなど、「初めての人はまずはこれから取り組みましょう」というコンテンツ訴求に注力。
するとユーザーの入金率が108.43%改善し、結果的に取引の促進に繋がりました。
①課題 |
CVR(会員登録完了率)を改善したい |
②施策 |
LPをユーザー流入経路に応じて出し分け |
③実績 |
CVR(会員登録完了率)が最大化、改善率116.7% |
動画サブスクサービス「Hulu」では、私たちKaizen Platformとの取り組み前から「会員登録完了率を改善したい」という課題を抱えていました。
課題から考案した仮説は以下の通りです。
これら3点を踏まえつつ、Kaizen Platformでは、「ユーザーが会員登録完了に至る時、検索ワード・流入経路などによってユーザー自身のモチベーションが異なり、訴求すべき軸も違ってくるのではないか、という仮説を立てました。
その仮説に基づき、ユーザーの流入経路に応じてLPのファーストビューを出し分けを行いました。
「こんな経路で訪問したユーザーには、このような訴求軸を打ち出したほうが良い」という視点でLP最適化に取り組み、CVRの最大化(改善率116.7%)につながりました。
①課題 |
デジタルに注力していこうと経営方針が決まったが、 デジタル収益アップのために何から取り組んでいいのか分からない |
②施策 |
劇場チケット販売サイトのマイページをパーソナライズし、 関連チケット・ライブ配信・DVD・グッズなどクロスセルを促すサジェストを提示 |
③実績 |
LTVが向上、チケット購入率が104%に |
「チケット売上」がデジタル上の収益の大きな柱である吉本興業。その事業をより成長させるため、「デジタルに注力していく」と経営方針が決まったものの、具体的にどこから手を入れていけば良いのか分からない、という課題を抱えていました。
そこでKaizen Platformとの取り組みにより、「デジタルでどう稼ぐか」を最初に定義。同社で抱える多数のコンテンツとユーザーをデジタル上で繋げやすくし、デジタル上に新たな劇場の形を作る、という目標を掲げました。
彼らのビジネスモデルとして、「よしもとID」という会員プラットフォームを持っているので、そのサイトと、劇場チケット販売や、ライブ配信やグッズ・DVDなどを販売するECサイトなどの各コンテンツと、ユーザーをデジタル上でいかに繋げていくか、という視点でデジタル化を進めていきました。
つまり、Web会員IDを活用し、Webサイトからの売上獲得強化を目指しましょう、という点にスコープを置いたのです。
ここで売上げを作るにあたって因数分解をしてみると、「(ID)×(いちIDあたりの単価)=(売上げ)」という計算式が導き出されました。つまり、1ID当たりの売上げをどう上げていくか、という点がデジタル収益アップのカギとなることが分かりました。
すると、1つの商品を使っている人にいろんなコンテンツを使ってもらうこと、例えば特定のタレントの劇場チケットを買った人に、「同じタレントが出演する別公演のチケット」や「ライブ配信のチケット」などもパーソナライズしてレコメンドしていくことで、売上げが積み上がっていくことが想定できます。
そこで、会員サイトをハブにして、他コンテンツもサジェスト・レコメンドして他コンテンツに送客してクロスセルを促すことで、「チケット購入率104%」を達成したのです。
吉本興業様の施策内容については「【後編】もっと、ラフ&ピースを届けたい!チケットよしもと、デジタルの伸びしろ。 ーよしもと独自のレコメンドをどう構築するか」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
ここからは、CVR改善の取り組みの分析プロセスで役立つツールをご紹介していきます。
出典元:LPOなら「KAIZEN UX」
A/Bテスト、CVR改善のプロフェッショナルである「Kaizen Platform」が、長年蓄積したノウハウをパッケージ化したクラウド型ツールです。
自社サイトのページにタグを1行入れるだけで、高機能テストツール、分析機能、パーソナライズ機能などWebサイト改善のための環境を活用可能。
開発コストゼロですぐに利用を開始でき、外部ベンダー制約やCMS・ASP・パッケージ制約を受けません。膨大な手間や期間をかけることなく、すぐにサイト改善をはじめられます。
レガシーシステムを使っている金融業界などでも簡単に導入してサイト改善に寄与してくれるツールです。
KAIZEN UXのユーザーレビュー・口コミ
[出典]Google Analytics デモアカウント画面より
「Google Analytics」は、Google社が提供するWeb解析ツールです。世界シェア、国内シェアともにナンバーワンのWeb解析ツールであり、Googleアカウントさえあれば、無料で利用できます。
CVR算出に必要な「セッション数」を日々追うことができ、「コンバージョン(目標)」を設定すれば日次、週次、月次でCVRも簡単に確認することが出来ます。
まずは自社サイトのCVRの現状把握をしたい、CVR改善の第一歩を小さく踏み出したいという企業におすすめです。
参照:お客様のビジネスに適した分析ツールとソリューション - Google アナリティクス
出典元:AIアナリスト
株式会社WACUL(ワカル)社が提供する、アクセス解析を⾃動で⾏い、Webサイト改善の上で重要なポイントを教えてくれるツールです。
Google Analyticsと連携させることで、「CVR改善につながるページがあります」など具体的な改善方針を教えてくれます。
34,000ものサイトを分析したノウハウを基に、サイトの膨大なデータを分析し、成果を伸ばすための改善ポイントをデータ根拠とともに提供。
「Webサイトを改善したい」「成果が伸び悩んでいる」といった課題をお持ちの企業におすすめです。
参照:AIアナリスト|CVを最大化するマーケティングDXツール
出典元:SiTest
株式会社グラッドキューブが提供する、Webサイトの解析から改善までを一元化できるLPO(ランディングページ最適化)ツールです。
サイト訪問者の行動を「ヒートマップツール」で視覚化して、改善のための仮説を立案。
Webデザインの知識がない方でも、かんたんな操作でLP上のキャッチコピー編集、バナー画像変更、申し込みのボタンの色変更など、ノーコードですぐにA/Bテストを実施できます。
自社サイト改善のために、客観的な分析指標が欲しい、なおかつ、簡単・スピーディーにA/Bテストを実施したい企業におすすめです。
参照:ヒートマップ解析・ABテスト・EFO対策ツール | SiTest
この記事ではCVR改善について、成功事例を交えて、CVR改善の考え方や実行手順をご紹介しました。
3つの成功事例から導き出される共通ポイントとは、「どんなユーザーが、何を求めてサイトに来ているのかを深く知り、UXを最適化すること」、すなわちユーザーインサイトを深く洞察し、ユーザーにとってストレスのないUXを設計することです。
そして、「なぜ、コンバージョンに至る前で止まってるのか、迷っているのか」も、併せて把握して言語化し、その課題を解決するための改善策を自社Webサイトに実装していくことも重要です。
上記のようなポイントを踏まえつつ、分析・改善施策実装に役立つツールやコンサルティングサービスを上手く活用して、ぜひ自社サイトのCVR向上につなげていってください。
Webサイト改善にお悩みはありませんか?
サイト改善に取り組んでいる、あるいは検討しているけれど、「自社にノウハウがない」「施策の打ち手が分からない」「成果が上がらない」といったお悩みはありませんか?
いざサイト改善に取り掛かっても、導入したツールがうまく運用できていなかったり、施策がやりっぱなしで振り返りができておらず、成果に繋がらないケースは少なくありません。
LPOやEFO、A/Bテストをはじめとしたサイト改善施策では、成果をあげるための適切なKPI設計と施策の検証と振り返りによってPDCAサイクルを回すことが大切です。
そこで、サイト改善のノウハウや次の打ち手にお悩みの方へ、『サイト改善で成果を出すノウハウガイド』をお届けします。これまでKaizen Platformが1,000社・50,000回以上の施策支援から得た実績を元に、サイト改善に活用できるノウハウや成功事例をまとめました。
コンバージョン改善や売上UPを実現したい方、改善の打ち手に悩んでいる、ノウハウがないとお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。