国内外のDX先進事例の紹介に加えて 今年話題となったAIの進化やDX人材育成までを網羅
#DX白書2023
大きな反響をいただいた「#DX白書2022」を大幅にアップデートし、ディズニー等のDXの次に進もうとしている企業の先進事例やそれらを取り巻くAI/Web3などのDXトレンド紹介、そしてDXを推進するための人材戦略まで、検討のヒントになる情報を多数詰め込んだ内容となっております。
国内外のDX先進事例の紹介に加えて 今年話題となったAIの進化やDX人材育成までを網羅
#DX白書2023
大きな反響をいただいた「#DX白書2022」を大幅にアップデートし、ディズニー等のDXの次に進もうとしている企業の先進事例やそれらを取り巻くAI/Web3などのDXトレンド紹介、そしてDXを推進するための人材戦略まで、検討のヒントになる情報を多数詰め込んだ内容となっております。
TikTokに興味はあるもののどうすればいいかわからない方
縦型動画を試してみたいけど、アサイン、ディレクションに対してノウハウが無い方
一度は試してみたけど、成果が出ず伸び 悩んでいる方
DX推進のご担当者、事業責任者の方
新規事業や組織改革を担う事業責任者の方
マーケティング担当、Web担当の方
著者: 多田 朋央
LP改善(ランディングページ改善LPO)とは、ユーザーニーズやデータに基づきランディングページ(以下、LP)を最適化してCVRを高める重要な施策です。
「なんとなくファーストビューやCTAを変えてみる」といった漠然とした施策を行っても、思うような成果を上げるのが難しいでしょう。
この記事では、LP改善の効果的な施策からLP改善の流れ、試したい対策一覧を解説しています。
CVRが低い時のよくある原因 |
対策チェックリスト |
ユーザーのニーズを満たした、魅力的なLPになっていない |
1. ファーストビューは最適化されているか? 2. CTAは魅力的か? 3. LP構成はユーザーにとって読みやすいか? 4. 権威コンテンツや口コミが活用できているか? 5. アンケートの埋め込みなど、+αの工夫ができているか? 6. 流入経路に合わせて最適なLPの出し分けができているか? |
LPやその先のフォームが使いづらい(UI/UXが悪い) |
1. LPへのフォームの埋め込みなど、離脱を防ぐ工夫ができているか? 2. LPの長さは最適か? 3. Web接客の導入はできているか? 4. ページ速度はユーザーにとってストレスがないか? |
Kaizen Platformがこれまでに取り組んできて、実際に成果に繋がった施策を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
"LP改善"のお役立ち資料を無料でご覧いただけます
デジタルの顧客接点強化の必要性が増す中、Webサイトは重要な役割を持ち、LPOは欠かせない施策の一つです。成果を上げるためにも適切な設計と、検証と振り返りを実施して改善サイクルを回すことが大切です。
CV改善や売上UPの実現を目指したい方へ、これまでKaizen Platformが1,000社・50,000回以上の施策支援から得た知見や実績に基づいた『サイト改善で成果を上げるノウハウガイド』をお届けします。
LPOやEFO、ABテストをはじめとしたサイト改善における打ち手にお悩みの方、ノウハウがないとお困りの方、具体的なLPOの取り組みを知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
※なおLP改善のことをLPOと呼ぶこともあります。LPOについて詳しく知りたい方は、「【基礎知識集】LPOとは?やり方や重要性・SEOとの違い」も併せてご参照ください。
▼目次
LPやその先のフォームが使いづらい(UI/UXが悪い)場合の対策4つ
LP改善を行う際の全体の流れLP改善で行き詰ったら、プロジェクトに相談するのも一つの手段
ユーザーがLPから離脱し、CVRが低下してしまう要因は、大きく以下の2つに分けられます。
・ユーザーのニーズに満たした、魅力的なLPになっていない
・LPやその先のフォームが使いづらい(UI/UXが悪い)
効果的な対策としては、以下の10項目があります。それぞれについて解説していきます。
CVRが低い時のよくある原因 |
対策チェックリスト |
ユーザーのニーズを満たした、魅力的なLPになっていない |
1. ファーストビューは最適化されているか? 2. CTAは魅力的か? 3. LP構成はユーザーにとって読みやすいか? 4. 権威コンテンツや口コミが活用できているか? 5. アンケートの埋め込みなど、+αの工夫ができているか? 6. 流入経路に合わせて最適なLPの出し分けができているか? |
LPやその先のフォームが使いづらい(UI/UXが悪い) |
1. LPへのフォームの埋め込みなど、離脱を防ぐ工夫ができているか? 2. LPの長さは最適か? 3. Web接客の導入はできているか? 4. ページ速度はユーザーにとってストレスがないか? |
※なお、LP改善は「なんとなくファーストビューを変えてみる」といった漠然としたアプローチではなく、「ヒートマップを見た結果ファーストビューにおける離脱率が高いことが分かったから、ファーストビューの訴求方法を変えてみよう」などと、データに基づいた上で施策を決定することをおすすめします。
以下6つの施策について詳しく説明していきます。
ユーザーのニーズを満たした、魅力的なLPになっていない |
1. ファーストビューは最適化されているか? 2. CTAは魅力的か? 3. LP構成はユーザーにとって読みやすいか? 4. 権威コンテンツや口コミが活用できているか? 5. アンケートの埋め込みなど、+αの工夫ができているか? 6. 流入経路に合わせて最適なLPの出し分けができているか? |
ファーストビューとは、パソコンやスマートフォンなどのデバイスでそのページを開いたとき、最初に目にする情報(画像・キャッチコピーなど)を指します。
ファーストビューだけでLPを離脱してしまうユーザーは約50〜70%と非常に多く、ファーストビューを改善することでLPの滞在時間を大きく向上できる可能性があります。
ファーストビューでは、サービスの訴求ポイントを的確に伝えることが大切です。競合他社と比較した際の自社の最大の魅力は何か、ユーザーに刺さるポイントはどこかを検討しましょう。
さらに詳しいファーストビューの改善方法に関しては、「ファーストビューとは?作成方法やデザイン例・効果を高めるポイントを解説」をご参照ください。
また、ファーストビューに動画を活用することも効果的です。
ファーストビューに動画を活用すると、ユーザーの注目を引いたり、訴求力を高めたりすることができます。文章のみでは実現しづらいスムーズな情報伝達をできる点が最大のメリットです。
LPに動画を埋め込むことで以下のようなメリットがあります。
・情報伝達量が増える
・ページ滞在時間が長くなる
・情報量を濃密にできるその結果、ユーザーの申し込み欲を高めてCVRに繋げることができるのです。
実際にKaizen Platformが支援させていただいた楽天証券では、ユーザーにとって魅力と感じられる「条件なし、誰でも運営管理手数料が0円」というポイントをインパクトのある動画で訴求し、申し込み完了率を20%改善させることに成功しました。
動画の活用については「動画LP(ランディングページ)とは?埋め込み方法や活用事例」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
CTAはコンバージョンに繋がる重要な箇所であり、ファーストビューの次に優先順位の高い改善ポイントです。CTAの改善施策としては以下のような方法があります。
特に、CTAの文言はクリック率に大きく影響することがあります。
「今なら限定特典付き!」などクリックするメリットを表示したり、ユーザーの理解度に合わせて、LPの冒頭と末尾で文言を変えるなど、ユーザー心理に合わせた言葉を選びましょう。
さらに、LP内の文脈によってもCTA内容を変更することが効果的です。
例えば、ファーストビューでは「購入はこちら」など、すぐにアクションを起こしたいユーザーを素早く誘導するためのCTAを設置しましょう。一方でクロージングでは最後までLPを読み迷っている状態にありますので、「お気軽にお問い合わせください」「お役立ち資料はこちら」など、背中を押してあげるような文言が効果的なケースもあります。
詳しいCTAの改善方法については、「CTA(行動喚起)とは?改善方法や作り方、具体例も紹介」で解説しています。ぜひ参考にしてください。
「LPの導線(構成)」とは、ユーザーがLP内を移動する順序やルートのことです。ユーザーがコンバージョンにたどりつく前に離脱してしまわないよう、分かりやすい構成にすることが大切です。
一般的に、LPは「ファーストビュー」「ボディー」「クロージング」の3要素から構成されます。
まずファーストビューで、商品やサービスの魅力を伝える画像やキャッチコピーを表示して、ユーザーの注目を引きつけます。
次にボディー部分で、商品やサービスの特長、実際の利用者による口コミなどを紹介し、利用するメリットを理解してもらいます。
最後にクロージング部分でCTAを強調し、資料請求や商品購入などの行動喚起を実施します。
「このLPに訪れたユーザーは今どのような心理状態にあるのか」「どういう順番でコンテンツを見せたら興味を持ってもらえるか」を考え、仮説検証を行ってみましょう。
例えば、Kaizen Platformが支援させていただいたネット証券大手の「SBI証券」では、新規口座開設の増加、NISA・つみたてNISAのユーザー拡大を目的としてLPを設けていました。
LPから口座開設の申し込みはそれなりにあったものの、さらにLPの効果を生み出したいと考えたとき、どの要素がユーザーに刺さっているのかわからず改善ポイントも導きだせない状況でした。
「ユーザーがどこまでLPを見ているのか知りたい」「申し込みを増やすために、訴求内容やページの構成要素を見直したい」という課題からヒートマップを用いた分析を実施。ユーザーの動きを可視化した結果、ページトップだけでなく、ページ下部にもユーザーが興味を示している要素があることがわかりました。それが、「100円から積立スタート」という文言です。
そこで、「ユーザーは手軽に始められることに魅力を感じている」という仮説に基づいて、ページ上部で『100円から積立スタート』の部分を強調する改修を実施。新デザイン案のLPを公開し検証したところ、LPのCVRは110%の改善が見られました。
権威コンテンツとは、LP内で「専門家がおすすめ」と強調したり、売上や販売数など数値を出したりすることで、サービスへの信頼性を高めるためのコンテンツのことを指します。
例えば「売上No.1」「購入者の〇%が勧めたい」「累計販売数〇〇本」といったように権威性をアピールすれば、購入や申し込みなどアクションを起こす際のユーザーの不安やためらいを払拭し、申し込み欲を高めることができるわけです。
Kaizen Platformが担当した案件では、LPのスクロールが増加し、CVRを10%アップさせることに成功しています。
また、権威性コンテンツだけではなく、ユーザーからの口コミやUGC(個人のSNSの投稿、口コミサイトへの投稿、写真、ブログなど、ユーザーによって制作・生成されたコンテンツ)を掲載することも、サービスの信頼性を高めるために有効です。
ニーズがまだ顕在化していない潜在層をターゲットとした記事LPを活用する場合に有効なのが「アンケートの埋め込み」です。
記事LP内にアンケートを設置し、それに答えてもらうと同時にユーザーのニーズを顕在化させつつ、商品の魅力に気付いてもらう取り組みです。
※弊社作成の架空のLPを使用しています
例えば
といったアンケートを自発的に回答してもらうことで、ユーザーが自身では気付いていなかったニーズを顕在化させることができます。
また
といった質問を入れることで、アンケートに答えながらユーザーに向けて商品やサービスのメリットやアピールポイントを伝えることもできます。
Kaizen Platformが担当した案件では、LPにアンケートを設置することで、CVRを144%改善した例もあり、多くのクライアントに提案する施策です。
なお、アンケートデータ自体を収集する必要はありません。ユーザーのニーズを顕在化させられれば良いので、実装しやすい施策と言えます。
「LPの出し分け」とは、訪問者の属性や行動履歴、地域情報などに応じて、適切なLPを表示する手法です。
これにより、訪問者に最適化されたLPを提供できるようになるため、CVRの向上が期待できます。
例えば、LPOツールの「パーソナライズ機能」を活用し、性別、年齢、職業、関心事などの違いに合わせ、それぞれ効果的なLPを複数パターン用意しておきます。
ツールが訪問者の属性や行動を判断して、最もコンバージョンしやすいLPを自動的に表示してくれるため、LPの効率性を向上させることができます。
実際にKaizen Platformが支援させていただいた動画配信サイトの「Hulu」では、LPにおけるファーストビューの離脱率が高く、新規会員数が伸びないという課題を抱えていました。
Kaizen Platformがペルソナ分析を実施したところ、訪問者には複数の異なるニーズが存在していることが判明。そこでLPを「安心」「お得」「簡単」という3パターンに分け、Web広告とLP訴求ポイントをそれぞれのパターン別に最適化しました。
新しい3つのLPと従来のLPをABテストして効果検証を実施した結果、最もパフォーマンスが高い広告とLPの組み合わせが明らかに。その結果、CVRも2〜8%向上しました。
以下4つのチェックリストについて詳しく説明していきます。
LPやその先のフォームが使いづらい(UI/UXが悪い) |
1. LPへのフォームの埋め込みなど、離脱を防ぐ工夫ができているか? 2. LPの長さは最適か? 3. Web接客の導入はできているか? 4. ページ速度はユーザーにとってストレスがないか? |
LPに入力フォームを埋め込み、一つのページでコンバージョンまで完結させることでCVRを高められる可能性があります。こうした一枚完結型のLPのことを「フォーム一体型LP」と呼びます。
フォーム一体型LPを活用すると、何度もページを遷移することなくコンバージョンにたどりつけるので、ユーザーのストレスや操作ミスによる離脱を減らすことができます。
ユーザーはページを遷移するタイミングで離脱するケースが多いので、遷移回数を少なくしてあげれば、それだけで離脱率が減り、CVRが向上するケースが多いのです。
実際にKaizen Platformが支援させていただいたプロジェクトでは、フォームをLP内に埋め込みページ遷移の負担を減らすだけで、資料請求の完了率(CVR)が1.3倍~1.4倍向上した事例があります。
大きなインパクトをもたらす可能性があるので、非常におすすめしたい施策です。
ただし、LP一体型フォームを実装するにはコードを触る必要があるなど、専門知識がいる場合があるので、LPOツールやEFOツールなどが必要になるでしょう。
商品やサービスの内容によって、配置すべきコンテンツの量は異なります。LPの長さを変更してABテストを実施し、どちらが効果があるかを検証しましょう。
LPの最適な長さを知ることで、その後のLP改善も効果的に進めることができます。
Web接客とは、Webサイトを訪れたユーザーに対してポップアップやチャットなどを使ってリアルタイムに接客を実施することです。Web接客を使うと、ユーザーごとに最適化された接客が可能になります。
Web接客には以下の2種類があります。
実際にKaizen Platformが支援させていただいた、中古車販売を行うガリバーのWebサイトでは、「ガリバー 中古車」から検索流入するユーザーの一部が査定や購入といった結果に結びつかず、離脱してしまうことが課題でした。そもそも中古車市場には、「売りたい」と「買いたい」という2つのニーズがあり、検索キーワードによって明確に区分することも困難でした。しかし、「売りたい」ユーザーに「買いたい」ユーザー向けのページに誘導しても、当然ながら離脱してしまうでしょう。
そこで、ガリバーはWeb接客ツールを用い、初回訪問のユーザーが訪れるトップページで「売りたい」のか「買いたい」のかを選択するポップアップウィンドウを表示させることに。このモーダルによって、訪れたユーザーがどちらのニーズを持っているのかを判別し、適切なページに誘導するようにしたのです。その結果、コンバージョンポイントとしていた査定申し込みのCVRを124%も向上させることができました。
Web接客の詳細については「Web接客とは?導入メリット、ツール比較や活用事例まで」で解説しています。併せてご覧ください。
ページの表示速度が遅いとユーザーがストレスを感じ、ページに訪れる前に離脱してしまう可能性があります。Googleが提供する、PageSpeed Insightsなどのツールを使って、ページ表示速度の最適化を実施しましょう。
ページ速度の改善には以下のような方法が効果的です。
LP改善に取り組む時に確認しておきたいポイントとしては、以下があげられます。
「LPの流入元」「LP」「コンバージョンに繋がるフォームの内容」の3点が一致していないと、ユーザーが離脱しやすくなります。
例えば、Web広告では「Webサイト制作の費用の安さ」を訴求ポイントとしているのに、実際のLPでは「制作実績の多さ」を訴求していたとしましょう。この場合、広告から流入したユーザーは、疑問や違和感を覚えてしまい、すぐに離脱してしまう可能性があります。
さらに、LP上のCTAの文言と、実際の入力フォームに違和感がないかも重要です。LP上では「お問い合わせフォーム」と表示しているのに、実際に遷移してみると「無料アカウント登録のフォーム」など、別の機能や文言のページになっていると、ユーザーは「内容が違う」とギャップを感じ、不安や不審感からフォームを離脱してしまいます。
LPの流入元とLP、フォームの内容が一貫しているかを確認することが重要です。
LPには、他の商品やサービスなど、外部リンクを極力入れないようにしましょう。外部へのリンクが複数あると、ユーザーの興味関心が分散してしまい、結果的に離脱率が高まってしまいます。
関連商品のリンクを入れたい場合は、フォーム入力後のサンクスページに掲載する方法がおすすめです。
LPに口コミを入れることで商品の信頼性を高められますが、口コミの内容次第では、逆効果になることもあります。
例えば、商品の効果について明らかに大げさに書かれたものであれば、ユーザーが商品に対して不信感を抱くこともあります。自作自演の口コミなど、虚偽の口コミをLPに掲載して発覚した場合は、企業は社会的地位を落とす可能性があります。
口コミを掲載する際は、ユーザーのリアルな声が分かるものを利用し、信憑性のない口コミは掲載しないように注意しましょう。
LP改善に取り組む前に、LPそのものに問題があるのか、それとも広告やエントリーフォームなどに他の点に問題があるのか、課題を整理しておきましょう。課題を十分に分析せずにLP改善を実施しても、思ったような効果が出ない可能性があります。
例えば、LPの遷移先(フォーム)に大きな問題がある場合、いくらLPを改修しても結局フォームでユーザーが離脱してしまうため、CVRは上がりません。
ユーザーがWebサイトにアクセスしてからコンバージョンに至る導線の中で、どこにボトルネックがあるのかを明確にした上で、根拠に基づいたLP改善を実施しましょう。
本章では、弊社Kaizen Platformが支援させていただいたクライアントのLP改善内容を紹介し、何を行いどの程度改善効果が見られたのかを解説します。
課題 |
LPのCVRが低い |
施策 |
LPへのフォームの埋め込み(LP一体型フォームの活用) |
結果 |
資料請求の完了率(CVR)が1.3倍~1.4倍向上 |
まずは私が最近支援させていただき、大きな成果を上げた企業の事例を紹介します。
LPのCVRを向上させるために行ったのが、LPに入力フォームを埋めこむ「LP一体型フォーム」施策です。
EC(単品通販)などいくつかの業界ではLP一体型フォームで成果が出ていることを知っていたため「他の業界でも転用すればCVRが上がるのではないか」と考え、取り組みに至りました。
弊社のKAIZEN UXを用いてLP一体型フォームを作成したところ、資料請求の完了率(CVR)が1.3倍~1.4倍向上しました。
今回の事例では、予算数億円規模で広告運用を回していたため、CVRが1.3倍~1.4倍上がることで成果を爆発的に上げることに成功しました。
課題 |
ファーストビューの離脱率が高い |
施策 |
3つの訴求ポイントをユーザーニーズに合わせて出し分け |
結果 |
施策効果の高い広告とLPの組み合わせを発見し、2~8%のCVR向上 |
動画配信サイトの「Hulu」では、LPにおけるファーストビューの離脱率が高く、新規会員数が伸びないという課題を抱えていました。
Kaizen Platformがペルソナ分析を実施したところ、訪問者には複数の異なるニーズが存在していることが判明。そこでLPを「安心」「お得」「簡単」という3パターンに分け、Web広告とLP訴求ポイントをそれぞれのパターン別に最適化しました。
新しい3つのLPと従来のLPをABテストして効果検証を実施した結果、最もパフォーマンスが高い広告とLPの組み合わせが明らかに。その結果、CVRも2〜8%向上しました。
その他の事例を見たい場合は、「LPOの成功事例5選|CVR改善のアイデアや取り組みを紹介」をご覧ください。
LP改善は、まず「目標設定」「分析」「効果検証」などのステップを踏んで行います。具体的なLP改善の実施方法は以下の通りです。
1. KPI・目標を再確認する
2. ユーザーの導線を可視化し、各ポイントの数値を洗い出す
3. LPを分析し、問題点を洗い出す
4. 仮説を立て、対策を決める
5. 施策を実行する
6. 施策の効果検証を行い、継続的にPDCAを回す
LP改善を始める前に、以前設定したKPIや目標を再確認しましょう。
KPIとは「Key Performance Indicator」の略称で、「目標を達成するための重要な業績評価の指標」です。
KPIとして主に設定されるのは、コンバージョン数やCTAのクリック率、CVRなどです。例えば「週間コンバージョン数を20件から30件にする」「○月までにCVRを0.5%向上させる」など、期限とともに具体的な値を設定しましょう。
改善施策の効果測定にも必要不可欠な指標となるので、事前にしっかり定めておくことが重要です。
目標やKPIが固まったら、Webサイトの現状把握に移ります。
Google Analytics(GA4)などのツールを使って、「ユーザーがLPに流入してから、入力フォームに遷移し、入力を完了する(サンクスページに到達する)」までの一連の流れの可視化と数値化を行います。
例えば「入力フォームへの遷移率が20%で、フォームの入力完了率が30%」のように、各ポイントの数値を明確化します。これにより、LPそのものに課題があるのか、入力フォームに問題があるのかを判断できます。
フォームへの遷移率に課題がある場合は、LP改善ではなくEFO(エントリーフォーム最適化)に取り組む必要があります。
このステップを踏むことで、本当にLPの改善が必要なのかを確認しましょう。
EFOについては、「EFOとは?意味や効果的な施策例・ツールの機能・成功事例を徹底解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
LPそのものに原因があることが分かったら、以下のような指標を分析し、問題点を洗い出しましょう。Google Analytics(GA4)や、ヒートマップなどのLPOツールを用いると効果的です。
特にヒートマップを使えば、Webサイト上でのユーザーの動きをより具体的に把握できます。数値だけでは気付けない、ユーザーの関心ポイントや離脱しやすいポイントが視覚的に分かるので、非常に便利です。
ヒートマップやWebサイト分析に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
LPの問題点が明らかになったら、仮説を立てて、対策を検討しましょう。仮説の立て方としては以下のようなものがあります。
課題 |
仮説 |
対策 |
ファーストビューでの離脱が多い |
ページの表示速度が遅い |
ページの表示速度を改善する |
ファーストビューで表示される画像や文言がユーザーニーズに合っていない |
ターゲットごとにLPを出し分ける 流入キーワードに合わせてファーストビューを作り直す |
|
商品やサービスの魅力が伝わっていない |
ファーストビューに動画を挿入する 記事LPにアンケートを埋め込む |
|
フォームへの遷移率が低い |
CTAが分かりにくい |
文字サイズや色味などCTAのデザインを変更する |
CTAをクリックするメリットがない |
「資料請求で特典がもらえる」などクリックするメリットを表示する |
|
CTAをクリックせずに離脱されてしまう |
LPに入力フォームを埋め込む |
仮説と対策を検討する際は、以下の方法も試してみると効果的です。
・実際に自分がユーザーの立場に立ち、LPを読んで導線をたどってみる
・競合のLPを参考にし、良いところを取り入れる
・ユーザーにLPを見てもらい、ヒアリングを実施する
仮説に基づいて改善策が立案できたら、実行に移しましょう。
コンテンツの変更や、LPのレイアウト変更など、さまざまな施策がありますが、方法論に惑わされず「ターゲットとするユーザーが求めることは何か」を念頭において施策に取り組むようにしましょう。
LP改善は一度実行すれば終わりではなく、その後の効果検証と分析を継続的に行うことが大切です。ABテストを実施し、同じ条件下で施策がどのような効果をもたらしたかを比較しましょう。
例えば、CTAを変更した場合は、クリック率やCVRがどのように変化したかを確認し、効果を最大化する組み合わせを見つけましょう。
「施策の実行→分析→新たな施策の検討」といったPDCAサイクルを継続的に回し、最も効果が高いページを構築していくことが、効果的なLP改善の鍵となります。
ABテストの実施方法やおすすめツールに関しては、「ABテストツールおすすめ10選を比較!価格・特徴を比較して紹介」で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
LPOツールを使うと、コストを抑えて手軽にインハウスでのLP改善を可能とします。例えば、以下のようなLPの分析・改善・検証を実施できます。
・ユーザーの注目コンテンツや離脱ポイントを可視化できる
・複数のLPパターンを組み合わせてABテストや多変量テストを実施し、最適なLPの構成を検証できる
・ユーザー属性に合わせたパーソナライズ配信ができる
・テンプレートを使って複数パターンのLPを簡単に作成できる
・LP一体型フォームを作成できる
おすすめのLPOツールの料金と機能例をまとめたので、ツールを検討するときにお役立てください。
ツール名 |
料金 |
機能例 |
公式Webサイト |
KAIZEN UX |
要問い合わせ |
ABテスト・パーソナライズ配信・UI/UX変更・LP一体型フォームの作成など |
|
DLPO |
初期費用20万円 月額10〜15万円 |
ABテスト・多変量テスト・パーソナライズ配信 |
|
Visual Website Optimizer (VWO) |
月額7万円〜 |
ABテスト・ヒートマップ・マウストラッキング・LP制作 |
|
CVX |
要問い合わせ |
ABテスト・ヒートマップ・LP制作 |
|
SiTest |
月額5〜10万円 |
ヒートマップ・ABテスト・EFO・Web広告連携 |
LPOツールについては、「LPOツールおすすめ11選を比較!料金や機能を比較して紹介」でも詳しく解説しています。併せてご参照ください。
「自社でのLP改善に限界を感じている」「高度なサイト改善を行いたいが、技術的に難しく行き詰っている」などの場合は、LP改善のプロに相談するのも一つの手です。
「LPO代行」のようなサービスを提供している支援会社に依頼すると、以下のようなことを行ってもらえます。
既存LPの分析・修正 |
アクセス解析ツールを用いた既存LPの分析や、CVR向上に必要な修正点の特定をしてもらえる。また、構成やデザイン、コンテンツの修正、CTAの配置変更など、データに基づいた修正を実施してもらえる。 |
新規LPの制作 |
ターゲット調査、競合調査などを実施し、新しいLPを制作してもらえる。アクセス解析やユーザー分析などをもとに、訴求力の高いデザインやコンテンツの制作が可能。 |
結果レポートの作成 |
LPのローンチ後に効果測定を実施し、結果をレポートにまとめてもらえる。CVRやセッション数、ユーザー属性などのデータから、修正前と比べてどの程度改善されたかが一目で分かるため、今後の施策立案に活用できる。 |
広告運用代行やマーケティング戦略のコンサルティング提供 |
LPの流入元となるWeb広告の運用や、コンバージョン最大化のための施策を提案してもらえる。LPOに限らず、マーケティング戦略全体について相談できるので、売上増加や効率的な広告運用が可能。 |
LPO代行会社の詳細については「【ニーズ別】おすすめLPO代行会社14選!費用相場や注意点も紹介」で解説しています。併せてご覧ください。
広告で成果を獲得していくには、LP改善に取り組むことが大切です。
まずは、KPIなど目標の見直しや、ユーザー導線や離脱ポイントなどLP分析を行って問題点を洗い出しましょう。問題点から仮説を立てて施策を検討し、LP改善に取り組みます。
その際に参考にしたい、よくあるCVRが低い原因とその対策をまとめたので、ぜひ自社のLPと照らし合わせてみてください。
CVRが低い時のよくある原因 |
対策チェックリスト |
ユーザーのニーズを満たした、魅力的なLPになっていない |
1. ファーストビューは最適化されているか? 2. CTAは魅力的か? 3. LP構成はユーザーにとって読みやすいか? 4. 権威コンテンツや口コミが活用できているか? 5. アンケートの埋め込みなど、+αの工夫ができているか? 6. 流入経路に合わせて最適なLPの出し分けができているか? |
LPやその先のフォームが使いづらい(UI/UXが悪い) |
1. LPへのフォームの埋め込みなど、離脱を防ぐ工夫ができているか? 2. LPの長さは最適か? 3. Web接客の導入はできているか? 4. ページ速度はユーザーにとってストレスがないか? |
LP改善の施策によっては、コードを触るなど専門知識が必要になる場合もあります。自社に知見がないときや、効率的に実施したいときはLPOツールを導入するのもおすすめです。
PDCAを回しながら、CVRを高めていきましょう。
Webサイト改善にお悩みはありませんか?
サイト改善に取り組んでいる、あるいは検討しているけれど、「自社にノウハウがない」「施策の打ち手が分からない」「成果が上がらない」といったお悩みはありませんか?
いざサイト改善に取り掛かっても、導入したツールがうまく運用できていなかったり、施策をやりっぱなしで振り返りができていなかったりすることで、成果に繋がらないケースは少なくありません。
LPOやEFO、ABテストをはじめとしたサイト改善施策では、成果を上げるための適切なKPI設計や施策の検証と振り返りによってPDCAサイクルを回すことが大切です。
そこで、サイト改善のノウハウや次の打ち手にお悩みの方へ、『サイト改善で成果を出すノウハウガイド』をお届けします。これまでKaizen Platformが1,000社・50,000回以上の施策支援から得た実績をもとに、サイト改善に活用できるノウハウや成功事例をまとめました。
コンバージョン改善や売上UPを実現したい方、改善の打ち手に悩んでいる、ノウハウがないとお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。