国内外のDX先進事例の紹介に加えて 今年話題となったAIの進化やDX人材育成までを網羅
#DX白書2023
大きな反響をいただいた「#DX白書2022」を大幅にアップデートし、ディズニー等のDXの次に進もうとしている企業の先進事例やそれらを取り巻くAI/Web3などのDXトレンド紹介、そしてDXを推進するための人材戦略まで、検討のヒントになる情報を多数詰め込んだ内容となっております。
国内外のDX先進事例の紹介に加えて 今年話題となったAIの進化やDX人材育成までを網羅
#DX白書2023
大きな反響をいただいた「#DX白書2022」を大幅にアップデートし、ディズニー等のDXの次に進もうとしている企業の先進事例やそれらを取り巻くAI/Web3などのDXトレンド紹介、そしてDXを推進するための人材戦略まで、検討のヒントになる情報を多数詰め込んだ内容となっております。
TikTokに興味はあるもののどうすればいいかわからない方
縦型動画を試してみたいけど、アサイン、ディレクションに対してノウハウが無い方
一度は試してみたけど、成果が出ず伸び 悩んでいる方
DX推進のご担当者、事業責任者の方
新規事業や組織改革を担う事業責任者の方
マーケティング担当、Web担当の方
著者: Kaizen 編集部
YouTubeを代表とする動画サイトは年々発達し、利用者を増やし続けています。
これまでYouTubeといえば若年層を中心としたエンタメ系のコンテンツがサイトの中心でしたが、昨今の動画需要で、教養や商品紹介など若年層以外をターゲットにした動画も増えています。今やテレビと同じように私たちの日常生活の中に動画視聴が浸透しています。
動画サイトの成長と共に動画広告市場も成長を続け、プロモーションの一手として動画広告はなくてはならない手段の一つとなりました。YouTubeをはじめとした動画広告では、アパレルや食品といったto C向けの商材から、ビジネスアプリやビジネスマッチングサービスといったto B向けの商材まで幅広く扱われています。業界に関わらず、動画広告の活用は今後ますます活発化していくでしょう。
動画広告におけるお役立ち資料をご覧いただけます
動画広告市場は一層の盛り上がりを見せ、もはや動画を作ればよい時代から、いかに動画で成果を出すかという時代に変化してきました。動画広告で成果をあげるためにも適切な設計と、クリエイティブの勝ちパターンを見つけるPDCAサイクルが大切です。
コンバージョン改善や売上UPの実現を目指したい方へ、これまでKaizen Platformが1,000社・50,000回以上の改善支援から得た知見や実績に基づいた『動画広告で成果を上げるノウハウガイド』をお届けします。
YouTube広告やTikTok広告、Facebook広告などの動画広告において、打ち手に悩んでいる、ノウハウがないとお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
▼目次
※引用:株式会社サイバーエージェント|サイバーエージェント、2020年国内動画広告の市場調査を発表
動画広告とは動画を利用した広告のことです。サイバーエージェントが発表した調査では、2020年の動画広告費の市場額は2,900億円を超え、2024年には6,800億円まで伸びると想定されています。
現在、動画広告はマーケティング戦略の選択肢としてさまざまな企業が取り組み始めています。
動画広告は画像やテキストと比較すると、視覚に加えて聴覚からもアプローチできるのが特徴です。そのため、静止画や文字では伝わりづらい商品・サービスの魅力も訴求しやすい広告手法と言えます。
特にキャンプ商品や美容・コスメティック商品など、ユーザーに使用している状態をイメージさせることが必要になる商品の場合は動画広告が効果的です。
とはいえ、動画広告はインパクトがある動画が必ずしも効果的というわけではありません。動画広告を制作する際にもっとも重要なのは自社の商品イメージをターゲットユーザーに的確に伝えることです。
派手なエフェクトや3Dグラフィックなどに大きなコストをかけてインパクトだけを重視したような動画広告は効果がない場合もあるため、制作前の企画やターゲット分析を綿密に行いましょう。
5Gの登場によりユーザーの動画視聴はますます普及すると想定されるため、動画広告を活用したマーケティングは今後の主流となっていくでしょう。
■動画広告の基本知識|各媒体での配信方法やユーザー効果を解説
動画広告の成功事例や作り方については「動画広告の基本知識|各媒体での配信方法やユーザー効果を解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
動画広告を利用すると、どのような効果が想定されるのでしょうか。
本章では、動画広告がもたらす2つの効果を紹介します。
現在、YouTubeやSNSなど多くのプラットフォームに動画広告を配信することが可能です。
これらのプラットフォームの利用者は非常に高く、「情報通信メディアの利用時間と情報行動」によると、10〜60代の男女の利用率は、YouTube75.7%、Twitter37.3%、Instagram35.5%、Facebook32.8%となっています。
※引用:総務省|情報通信メディアの利用時間と情報行動
また、動画広告は他の広告より認知拡大につながりやすいというデータも出ています。
株式会社電通と株式会社ディーツーコミュニケーションズが行った「iPhone向け動画広告効果調査」では、動画広告が静止画に比べ効果的な配信手法だと報告しています。
例えば、広告を見たかというアンケートでは、動画広告を「確かに見た」と答えた人は、バナー広告を「確かに見た」と答えた人の約1.7倍となりました。
※引用:株式会社電通と株式会社ディーツーコミュニケーションズ|iPhone向け動画広告効果調査
このように非常に多くのユーザーにアプローチができ、認知率が高いため動画広告は非常に認知拡大に繋がりやすい広告と言われています。
「メルマガ登録」や「資料請求」などに誘導する“販売促進”を目的とした利用でも、動画広告は高い効果を得られます。
言い換えると、動画広告は広告運用において最も重要な指数であるCVを上げ、CPAを下げることが可能です。
実際、英語圏のマーケターにとった「Video Marketing Statistics 2020」という動画広告のアンケートで、動画広告は非常に高い効果があると回答されています。
例えば、動画マーケティングによってリードに繋がったかという質問に対して、81%の方がYesと回答しました。また、金額に関係なく広告で配信した商品・サービスの販売増加に直接的に寄与したという回答は80%となり、売上増に繋がったと多くの方が回答しました。
このように動画広告は、認知拡大だけでなく、販売促進にも繋がる広告手法と考えられます。
■動画広告が「効果の高い施策」として注目を集めているその理由を解説
動画広告の効果については、「動画広告が「効果の高い施策」として注目を集めているその理由を解説」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
動画広告は、他の広告手法にはないメリットがあります。本章では、動画広告の3つのメリットを解説します。
人間は主に情報を視覚・聴覚から得ており、それぞれの情報収集能力は※1.視覚87%、聴覚7%といわれています。動画広告は、視覚・聴覚、そのどちらからもユーザーに情報を伝えられるため、テキストや画像だけの広告よりも多くの情報量を与えることができます。
一本の動画広告で、商品やサービスの特徴、価格、機能をより魅力的に発信できることが最大のメリットといえるでしょう。
動画に「視覚」と「聴覚」を効果的に取り入れるとはどういうことか、KAIZEN Adが制作した株式会社ノジマさまの動画広告を例に説明します。
従来使用していた紙のチラシの内容をもとに、商品の価格やセットにされていることでのお得さを中心に魅力をアピールしています。商品画像や価格を順番に音とともにフェードインさせて、流れを持たせて頭に入りやすくしています。
また、紙のチラシやインターネット上のテキストでは表現できないテーマソングを冒頭に入れることで、音声からも認知を獲得できる施策になっています。視覚だけでなく、聴覚からもアプローチして多くの情報量を盛り込むと、商品の販促だけでなく認知の獲得にも繋がるのです。
※1.出典元:『屋内照明のガイド』(照明学会編 電気書院 1980
「サービスに興味を持つ」「商品を購入したい」など、人の心を動かすにはストーリーが重要です。スタンフォード大学の「Harnessing the Power of Stories」では、物事を説明する際、事実を列挙するよりもそこにストーリーを加えることで通常の約22倍も、人の心を動かすことができると発表しています。
動画広告で「ストーリー」を活用する際、下記のようなシチュエーションが向いていると考えられます。
動画に「ストーリー」を入れるとはどういうことか、「Google Home」の動画広告を一例にお話を進めていきます。
Google Homeとは、Googleが開発したスマートスピーカーです。スマートスピーカーとは、人の音声や言葉を認識してAIが代わりに質問やお願いにこたえてくれるスピーカーです。
まずは以下の動画をご覧ください。Google Homeを使うことで「新生活がちょっと変わる」をテーマに制作されています。
▼Google Home
動画はGoogle Homeの特徴を説明するのではなく、あえて日常生活の一コマを切り出し「ストーリー」としてユーザーに語りかけることで、Google Homeを購入したその後の生活がより良くなることを想起させています。動画に物語性を持たせることで商品の魅力を最大限、引き出すことに成功した好事例といえます。
このように新しい商品やサービスには「ストーリー」を設けることでより魅力が伝わりやすくなるでしょう。
インプレッション数(広告の表示回数)、再生数、再生時間、クリック数など、動画広告は、動画を視聴したユーザーの行動を定量的に計測することができます。配信した動画の実績を見て振り返りを行い、次の施策を考えることはさらなる成果の獲得につながります。
そのため、「ターゲットとして想定しているユーザーに視聴されているのか」や「どの時間で離脱されているか」などの細かなデータ収集とデータをもとに改善していくPDCAを効率的に回していかなければいけません。
動画広告を出稿させて満足せずに、効果的な動画広告を打ち続けるためにはどのようなデータが必要かも把握しておきましょう。
「認知」「検討」「行動」など、動画広告を出稿する目的によって指標とすべき項目は異なります。
■動画広告の効果ってどうやって測定するの? 動画広告で見るべき指標まとめ
動画広告の効果検証のやり方や見るべき指標について詳しく知りたい方は「動画広告の効果ってどうやって測定するの? 動画広告で見るべき指標まとめ」で解説していますので、併せてご覧ください。
広告手法の一つとして様々なメリットがある動画広告ですが、メリットばかりではありません。動画広告を検討する際には以下も考慮した上で導入の検討を進めましょう。
動画広告は画像やテキストの広告と比べて、その専門性の深さゆえに制作できる人材が限られていることも、コストや時間がかかるひとつの理由です。
広告種類 |
料金相場 |
制作期間 |
テキスト広告 |
数千円〜 |
1日〜 |
バナー広告 |
数千円〜 |
1日〜 |
動画広告 |
5万円〜 |
1週間〜(撮影する場合) |
自社に制作ができる人材がいない場合には、その制作や修正を、専門家や代理店に依頼する必要があるでしょう。また、定量的な効果検証ができることは動画広告のメリットですが、対応できる人材がいなければ同様に外部に依頼することになり、その分のコストがかかってしまいます。
しかし、動画広告は制作に時間がかかる一方で、静止画以上のパーフォマンスを期待できることもあります。ここで、具体的な事例を交えて動画広告のパフォーマンスを紹介します。2018年にBiteable社はFacebookにて同じ内容の動画と静止画の広告を配信しました。
<動画リンク>
https://www.facebook.com/watch/?v=425736421293301
<静止画>
※引用:https://www.facebook.com/watch/?v=425736421293301
配信期間、広告費、ターゲティングを全く同じ設定で配信したところ、以下のような結果となりました。
シンプルな動画ではありますが、結果としてクリック数やコンバージョン単価は静止画よりも良い結果となりました。詳細はこちらから確認できます。
Image vs. video on Facebook: We have a winner
動画広告は、画像やテキストに比べより強いインパクトを与えられます。動画の印象が良ければ好感度は上がりますが、一方で動画自体のクオリティが低ければネガティブな印象を持たれてしまう可能性があります。
極端な例かもしれませんが、ただ商品名を連呼するだけの動画を作ったとします。ユーザーは当然「商品は良さそうだったけどそれにしてもなんだかうるさい動画だったな...」と、その商品やサービス自体は素晴らしいものであったとしても、動画の印象一つでユーザーにネガティブな印象を与えかねません。
また、YouTube内で配信する広告の多くは5秒でスキップできます。言い換えれば、5秒という短い時間の中でユーザーの興味を引くような動画を完成させなければならない、ということです。そのため、動画を作る際は、広告のクオリティにこだわって制作を行いましょう。
「動画サイトを使う人が増えているから」という理由で動画広告を検討しはじめる方は多いと思います。しかし、他の広告手法にはない特徴を持っていることも、動画広告が支持される一つの理由です。
本章では、動画広告とよく比較される3つの広告手法をご紹介します。それぞれが動画広告と比較してどのような特徴を持っているのかについて解説していきます。
「とにかく、たくさんの人に配信したい」と考えるのであればテレビCMは有効です。一方でターゲットが決まっている場合には動画広告の方が適しているといえます。CMと動画広告を比較した際、動画広告のメリットは下記になります。
一般的にはテレビCMの方が配信対象が多いため、配信費用は高くなります。動画広告はテレビCMとは違い配信の時間帯に決まりがないため、ユーザーの視聴する時間帯に縛られることなく配信できるというメリットもあります。
広告種類 |
費用相場 |
配信方法 |
テレビCM |
配信費用:1.5万円〜100万円/1回 |
配信するテレビ局・配信時間を事前に決め、その時間帯に見ている視聴者に配信される。 |
動画広告 |
配信費用:2~30円/1再生 ※予算を決めて配信することが可能 |
配信するメディアやターゲットを事前に決める。 ※ターゲットは年齢・性別・地域・趣味・家族構成など細かく設定できる |
動画広告は配信するとインプレッション数(表示回数)や再生数、平均再生時間などユーザーの反応を数字で見ることができます。一方、テレビCMは視聴率から視聴数を推測することしかできず、実際にどの程度のユーザーが見ているかが分かりません。
動画広告の場合、広告の効果測定が簡単にできるため、戦略の改善や動画自体の修正にスピード感を持って取り組めます。
認知拡大という点でテレビCMは非常に効果的だと考えられますが、その分、定量的な効果計測が難しいことやコスト面を考えても莫大な費用がかかるケースが多く、もしもターゲットが決まっていて低予算かつ効果計測もワンセットで行いたい場合は、試験的に動画広告を配信してみることも一つの手でしょう。
現在、広告手法の一つとして主流となっているのがテキスト・バナー広告です。それらと動画広告を比較した際、動画広告には下記のようなメリットがあります。
テキスト・バナー広告はフォーマットが決まっているため伝えられる情報量には限りがあります。一方で、動画広告は制作者側で動画の配信時間が決められるため、テキスト・バナー広告よりも一度に多くの情報量をユーザーに伝えられるというメリットがあります。
広告種類 |
情報量 |
テキスト広告 (※リスティング広告の場合) |
最大270文字(Googleの場合) |
バナー広告 |
画像1枚(サイズは様々) |
動画広告 |
5秒〜 |
例えば、リスティング広告(Google)を出稿する場合、270文字のテキストや画像1枚で商品名や料金、特徴を伝えなければなりません。しかし、それだけでは伝えたい内容が納まりきらず訴求内容が限定的になることも考えられます。一方で動画広告では、商品の開発ストーリーやインタビュー、体験者の声など、より商品の魅力が伝わるコンテンツを1つに凝縮することができます。
ユーザーへの訴求という観点で、もう少しお話を進めていきたいと思います。以下の図をご覧ください。テキスト・バナー広告と動画広告、それぞれのユーザーの態度変容を可視化したものです。
テキスト・バナー広告は伝えられる情報量に限りがあることから認知獲得には有効ですが、その先の興味関心まで態度変容を促すことは難しいと考えられます。もしもテキスト・バナー広告で次の態度変容を促したい場合、商品やサービスの魅力をより詳細に伝えられるLPやWebサイトへの誘導が適していると考えられます。
一方で、動画広告はそれだけで認知から興味関心、比較検討まで一気通貫してユーザーの態度変容を促すことができます。
このように訴求できるフェーズを分けて考えることで効率的に広告を配信することができます。
動画広告と同じように多くの情報量を掲載できる広告手法の一つとして記事広告もあります。動画広告と記事広告を比較すると動画広告には下記のようなメリットがあります。
記事広告もユーザーにストーリーを伝えられる効果的な手法の一つですが、ユーザーは膨大な文字数を時間をかけて読まなければなりません。一方で動画広告は動画を視聴するだけです。また「読む」よりも「話す」ほうが一般的には早いため、短時間で伝えたい内容を伝えることができます。
さらに、記事広告は基本的には文字(+写真数点)だけの情報となります。一方で、動画広告は声・音楽・色・出演者の表情や動きといった様々な角度で効果的なアプローチができます。
また、「高級感を出すために映像に加えてクラシック音楽を流す」「テキストに加え楽しさを出すために子どもの笑顔を見せる」など視覚・聴覚の両方からアプローチすることで、商品やサービスのブランドイメージも作りやすくなります。
動画広告は上手く活用すれば高い効果が期待できますが、マイナスイメージを持たれるリスクもあります。本章では、効果的な動画広告を制作するためのポイントを解説します。
制作に入る前にまずは動画広告の目的を考えましょう。動画広告は目的に合わせてクリエイティブが変わります。認知の拡大が目的なのか、または、商品を買ってもらうことが目的なのか、まずはその目的を明確にすることからはじめましょう。
現在のマーケティングは、AISAS(アイサス。消費者が実際に商品を認知してから購入するまでの購買行動モデルの一つ。)に沿って戦略を立てることが基本とされています。
例えば、化粧品を動画広告でPRする場合、AISASを用いて目的と制作するべき動画を整理すると以下のようになります。
認知が目的:モデルやタレントを起用してインパクト重視の動画を作る
興味関心を持ってもらうことが目的:商品の開発秘話や利用者インタビューの動画を作る
購入してもらうことが目的:キャンペーン情報や商品の詳細を伝える動画を作る
また、動画広告の制作はペルソナ(サービスや商品を考える上で象徴的となるユーザーのこと)を立てることが非常に重要です。極端な例ですが、30代の女性向けの商品を訴求しなければならないのに体験談を語っているのが60代の女性では説得力がありません。そのため、「誰に」何を訴求するのか、しっかりと考えてクリエイティブの制作に進みましょう。
ペルソナの作り方は以下のようになります。
① 年齢や性別、職業など詳細なユーザープロフィールを設定
②(悩みを解決する商品の場合は特に)ユーザーが抱えている悩みや不安を書き出す
③ ユーザーの趣味や平日・週末の過ごし方など、どのようなことに興味があるのかを書き出す
ペルソナは最終的に一人の人物像を作り上げます。一人の心に響く動画を制作することで、動画で伝えることがよりシャープになり、結果的に人の心に響く動画となります。
動画広告の目的とペルソナを明確にした上で、それに合った動画の「型」を選びましょう。動画広告にはいくつかの型があり、それぞれでペルソナや訴求方法が異なります。目的に沿った型を選べることでその後の結果も変わってくるため、適切な型を選べるようにしましょう。
この章では、以下のような代表的な3つの型について紹介します。それぞれの「型」の特性を理解した上で、動画制作の参考としてください。
動画の冒頭で、ユーザーが共感しやすい悩みや問題を提示しその解決方法を示してあげる型です。特に認知度が低い商品やサービスの場合、問題提起型は効果的といえます。また、美容・健康などユーザーの不安を解決する商材にも向いている手法です。
▼問題提起型の参考動画
商品の紹介やメリットの訴求を順序立てて行う手法です。人を選ばない手法のため、商品に興味関心を持ったユーザーにわかりやすく商品の魅力を伝えられます。認知がある程度高い商品やサービスでより魅力を詳しく伝えたい場合に効果的です。アパレルやECサイトなどと相性が良く、幅広い層がターゲットとなる商品に向いています。
▼プロダクトデモ型の参考動画
イベントやセール・キャンペーンなどをストレートに伝える手法です。これらの情報は「情報そのもの」にインパクトがあるため、シンプルに伝えるだけでユーザーの興味を引くことができます。伝える情報にインパクトがある場合は、ストレートオファー型で制作してみましょう。
▼ストレートオファー型の参考動画
現在、市場に出回っている動画広告の多くはスキップ機能があり、ユーザーがほとんど広告を見なくても良いような仕様となっています。言い換えれば、ユーザーに興味を持ってもらわなければ視聴すらしてもらえないということになります。
例えば、動画広告の主流であるYouTubeのTrueview広告(動画配信媒体の動画枠内で配信されるインストリーム広告の一種)は、5秒で広告をスキップできるため、特に冒頭の5秒に力を入れなければなりません。その5秒の使い方には以下のようなことが挙げられます。
インパクトやストーリーなどを効果的に訴求するには、訴求軸を決めなければいけません。
訴求軸とは、ターゲットユーザーに対して、どのように商品・サービスの魅力を伝えるべきかの切り口を明確にすることを言います。同じ商品・サービスでも価格を切り口にした内容にするのか、限定商品として販売期間を切り口にした内容にするのかで動画広告は変わります。
ユーザーが今この商品・サービスを購入して、どのようなベネフィットを得られるかを明示しましょう。よくある間違いに、インパクトやストーリーを優先しすぎるあまり、訴求軸を設定せずに広告を作成してしまうケースあります。
たとえば天然成分で作られていて、「肌にダメージを与えない」というベネフィットがある美容商品の動画広告について考えてみます。最初の5秒でさほどリーズナブルでもない価格について派手なテロップで紹介されても、ユーザーはアクションを起こしません。
ユーザーが今、商品・サービスを購入して得られる最大のベネフィットを明確に訴求軸として持つことで、インパクトもメッセージもはじめて意味が出てくるのです。
ユーザーの心を動かすテクニックは様々です。どのような動画であればユーザーが動画をみてくれるのか、ABテストを繰り返しながら仮説の精度を上げていきましょう。
■効果の上がる動画広告の作り方|成果を出す5つのポイントを紹介
他にも効果的な動画広告の作り方について詳しく知りたい方は「効果の上がる動画広告の作り方|成果を出す5つのポイントを紹介」で解説していますので、併せてご覧ください。
動画広告の代表的な媒体といえばYouTubeですが、他にも様々な媒体があります。本章では、動画広告を配信する代表的な広告についてご紹介します。
YouTubeには、いくつかの配信方法があります。以下ではYouTubeの中でも代表的なインストリーム広告とTrueviewディスカバリー広告についてご紹介します。
ユーザーが動画を視聴する画面で配信される広告のことです。動画の前後や動画中に配信されます。YouTube版のCMとイメージすると分かりやすいかもしれません。
5秒でスキップできる「Trueview広告」と6秒以下はスキップ不可能な「バンパー広告」に分かれます。動画を視聴しているユーザーには強制的に配信されるため、潜在層にもアプローチすることができます。
広告種類 |
再生時間 |
課金形態 |
ユーザー行動 |
Trueview広告 |
12秒〜 |
再生課金+クリック課金 |
5秒後にスキップ可能 |
バンパー広告 |
〜6秒 |
再生数 |
強制視聴 |
YouTubeの検索画面や再生ページのリスト内、モバイルのTOPページなどに表示される動画広告です。ユーザーが興味を持ってクリックすると動画広告が配信される仕組みです。
Trueviewディスカバリー広告は、ユーザーがクリックしてはじめて動画が再生され課金されます。つまり、インストリーム広告と違いサムネイルやテキストに興味を持ってもらいクリックしてもらわなければ視聴者には届かないということです。
その一方で、ユーザーがクリックするということはすでに広告の内容に興味を持っているため、成果獲得にはつながりやすい広告ともいえます。
Tiktokやニコニコ動画など、YouTube以外の動画サイトでも独自の広告枠を持っています。Tiktokは10代のユーザーが多く、ニコニコ動画は20代のユーザーが多いなど、動画の配信先によりユーザーの年齢や趣味嗜好など特徴が異なります。
ニコニコ動画は、「ニコニコ動画に配信されている動画」の広告配信と配信方法にも特徴があるので配信する前にフォーマットを確認しておきましょう。
▼ニコニ広告配信先レギュレーション
URL:https://nicoad.nicovideo.jp/
▼Tiktok広告配信先レギュレーション
URL:https://tiktok-for-business.co.jp/
TwitterやInstagram、Facebookなど各SNSでも動画広告の配信が可能です。フィードやタイムライン、ストーリーなど各広告ごとに配信枠は決められています。
SNSの動画広告はほとんどがそのままシェアできる形式のため、話題性のある動画であればユーザーが拡散してくれます。そのため認知拡大を目的とした動画の配信は向いているといえます。また、広告枠によっては文字情報も一緒に掲載できるため、「動画でブランドイメージ、文字で商品情報」といった使い分けができるのも特徴の一つです。
▼Twitter配信先レギュレーション
▼Instagram配信先レギュレーション
URL:https://www.facebook.com/business/ads/instagram-ad
▼Facebook配信先レギュレーション
URL:https://www.facebook.com/business/ads
動画サイトやSNS以外にも各Webサイトに動画広告枠があります。例えば、Yahoo!ではトップページに動画広告の掲載枠があります。Yahoo!では利用する年齢や趣味・嗜好に合わせて配信できるので、自社のターゲットに合った層にピンポイントで配信することができます。
自社の商品やサービスのターゲットを明確にし、ターゲットがよくみるメディアを探すことでより効果的に動画広告を活用できるでしょう。
▼Yahoo配信先レギュレーション
URL:https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/middlecategory?lan=ja&cid=1895&o=default
ここまで、動画広告を配信する代表的な広告媒体を解説しました。
ただ、実際に動画広告を配信しようとした際に、どの動画広告を用いればいいか疑問に思う方も少なくないかと思います。
基本的に、動画広告をはじめて配信する場合、認知拡大を目的に利用されることが多いです。
そのため、はじめて動画広告を利用する方は、認知拡大に向いた以下の動画広告がおすすめです。
これらの詳細は、「Web広告を用いた認知拡大|静止画の1.7倍になった事例を紹介」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
動画広告で成功している代表的な企業が日清やライザップです。
日清の動画広告は、日本で作られたカップヌードルを世界に認知させるために【甲冑を着た侍がブラジルの人々とサッカーをする動画】を作成しました。YouTubeで公開されたこの動画は世界中から反響を呼び認知拡大に成功しています。
カップヌードルそのものを打ち出すのではなく【日本が世界に挑戦する】というイメージを世界共通の競技であるサッカーを通じて表現しています。スポーツなどの躍動的な動きは文字や静止画では伝わりにくいため、動画広告を効果的に活用している事例です。
ライザップはFacebookに女性専用の暗闇フィットネス「EXPA」についての動画広告を配信し、CTRの向上に成功しています。もともとFacebookで出稿していた画像やバナー広告では、伝えられる情報量が少ないという背景から動画広告へ切り替えました。
動画広告にしたことで、入会後のトレーニングイメージをユーザーに分かりやすく訴求でき、CTRの改善に繋がっています。
■動画広告の導入を検討する前に読みたい、企業の成功事例10選
動画広告の成功事例について詳しく知りたい方は「動画広告の導入を検討する前に読みたい、企業の成功事例10選 」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
動画広告は視覚・聴覚からアプローチするため、よりユーザーの心に響きやすい広告です。
配信手法とクオリティのポイントを抑えれば、自分たちの望む顧客の獲得につながります。
今後、動画広告市場はますます伸びていくことが予想されます。自社のマーケティングの新たなる一手として動画広告の活用を考えてみてはいかがでしょうか。
動画広告の運用にお悩みではありませんか?
YouTubeを筆頭に動画市場が盛り上がりを見せる中、動画広告の需要はますます増えています。そこで重要となるのが、ただ動画を作るだけではなく、いかに成果へ繋がる動画を作るか、です。
しかし、いざ施策を打つとなると「自社にノウハウがない」「制作リソースがない」「すでに配信しているが成果が出ない」と悩まれる企業は少なくありません。
もしも現在動画広告の成果にお悩みを抱えていらっしゃるのであれば、Kaizen Platformの「KAIZEN AD」の活用をご検討ください。KAIZEN ADは、低コスト・短納期でクオリティーの高い動画を作り「広告の勝ちパターン」を確立できるクリエイティブサービスです。
「勝ちパターン」をベースに運用することで、無駄な動画を作ることなく効果を継続させられるようになります。
これまで累計30,000本を超える動画制作で得た知見や実績をもとに、動画広告施策の勝ちパターンや成功事例を資料にまとめました。
CVR改善やCPA改善、売上UPを実現したい方、スピーディーで質の高い動画制作を継続したい方、施策の打ち手にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。