国内外のDX先進事例の紹介に加えて 今年話題となったAIの進化やDX人材育成までを網羅
#DX白書2023
大きな反響をいただいた「#DX白書2022」を大幅にアップデートし、ディズニー等のDXの次に進もうとしている企業の先進事例やそれらを取り巻くAI/Web3などのDXトレンド紹介、そしてDXを推進するための人材戦略まで、検討のヒントになる情報を多数詰め込んだ内容となっております。
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TikTokに興味はあるもののどうすればいいかわからない方
縦型動画を試してみたいけど、アサイン、ディレクションに対してノウハウが無い方
一度は試してみたけど、成果が出ず伸び 悩んでいる方
DX推進のご担当者、事業責任者の方
新規事業や組織改革を担う事業責任者の方
マーケティング担当、Web担当の方
著者: Kaizen 編集部
デプスインタビューとは定性分析の1つで、1対1でインタビューする調査手法です。
個人に焦点を当て意見をじっくりと聞けるので、ユーザーが意思決定に至るまでの過程など細かい部分まで把握することができます。
それにより、顧客が何に悩み、何故自社の商品を買ってくれるのか?といったユーザーのインサイト発見に繋がります。
また、デプスインタビューから得られたデータはWeb戦略を策定するうえで非常に役に立ちます。
本記事では、デプスインタビューをWeb戦略策定に用いる方法を紹介します。メリット・デメリットや流れ、成功させるためのコツも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
Webサイト改善のお役立ち資料をご覧いただけます
デジタルの顧客接点強化の必要性が増す中、Webサイトは重要な役割を持ち、サイト改善は欠かせない施策の一つです。成果をあげるためにも適切な設計と、検証と振り返りを行い改善サイクルを回すことが大切です。
コンバージョン改善や売上UPの実現を目指したい方へ、これまでKaizen Platformが1,000社・50,000回以上の施策支援から得た知見や実績に基づいた『サイト改善で成果を上げるノウハウガイド』をお届けします。
LPOやEFO、A/Bテストをはじめとしたサイト改善における打ち手にお悩みの方、ノウハウがないとお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
▼目次
1.デプスインタビューは、ユーザーの潜在ニーズを探る調査手法
デプスインタビューとは、1対1でインタビューする定性分析の一つです。いわゆるユーザーインタビューが該当します。
デプスインタビューは、個人に焦点を当てじっくりと意見を聞くことで、言葉や表情、行動からユーザーの潜在ニーズを抽出します。
実際に対象となるサイトや商品、サービスを使ってもらい、使用感や使いづらい点をヒアリングする場合もあります。
デプスインタビューと並べてよく検討される定性調査に、グループインタビューと行動観察調査があります。違いを表にまとめました。
デプスインタビュー |
グループインタビュー |
行動観察調査 |
|
方法 |
1対1でインタビューする |
複数人でグループを作り、ディスカッション形式でインタビューする |
対象者に普段通りに行動してもらい、観察する |
対象人数 |
1人 |
4〜8人 |
1人 |
Webサイトにおける使い分け |
意思決定に至る過程や背景、因果関係の深い把握 |
意思決定や評価において、なるべく多くの意見を吸い上げる |
ユーザーの言語化されない行動パターンや行動原理の把握 |
グループインタビューは、複数人で座談会のように自由に話してもらう調査手法です。モデレーターが進行し、決められたテーマについて自由に発言してもらいます。複数人で話し合うので、商品やサービスの使用感や問題点などを把握するのに向いています。
行動観察調査は、ヒアリングしても言葉に表れないようなユーザーの無自覚な行動パターンや行動原理を把握するのに有用な手法です。Webサイト改善であれば、ユーザーにできるだけ普段通りにサイトを利用してもらい、行動を観察します。
デプスインタビューは、グループインタビューや行動観察調査に比べて、ユーザーが意思決定に至るまでの詳細な過程や、どのような価値観からその行動に至ったのかという背景を理解しやすい特徴があります。例えば、商品の購入を決めたきっかけや思考の変化などを聞くことで、意思決定に至る過程を細かい部分まで把握できます。
KaizenPlatformでは、デプスインタビューから得られたデータを用い、ペルソナとカスタマージャーニーマップを作成し、Web戦略の策定や、広告LPの制作に活用します。
Webサイト改善などのためにリサーチを実施したいとき、まずは定量調査が行われやすく、定性調査は深掘りなどのために行われます。リサーチ会社においては、デプスインタビューは定性調査のなかで最も多く実施されています。
一般社団法人 日本マーケティング・リサーチ協会の「第46回経営業務実態調査」によると、マーケティングリサーチ会社が2020年度に行ったアドホック調査(必要性が生じたときに実施される単発調査)のうち、質的調査(定性調査)の手法ごとの売上構成比は、以下の通りでした。
質的調査の手法 |
割合 |
グループインタビュー/FGI |
36.1% |
デプスインタビュー |
46.0% |
エスノグラフィ |
1.1% |
オンライン・コミュニティパネル/MRO |
4.9% |
その他 |
12.0% |
出典元:第46回経営業務実態調査|一般社団法人 日本マーケティング・リサーチ協会
数値ではないデータをサイト改善に生かしたいと考えたとき、デプスインタビューはまず最初の選択肢としてあげられています。
デプスインタビューの特徴を確認してみましょう。
メリット |
デメリット |
1.公共の場で話しづらいことも話し合える 2.インタビュー初心者でも実施しやすい |
1.統計的な示唆は出せない 2.時間・費用がかかる |
デプスインタビューは対象者と1対1で実施するので、人前で話しづらいデリケートな話題でもヒアリングしやすいのが特徴です。例えば、資産、病気、学歴などのテーマがあげられます。
グループインタビューなど複数人での調査の場合は、こういう話題ではなかなか本音を引き出しづらいものですが、デプスインタビューであれば人数が限られているため話題を選びません。
デプスインタビューは、インタビュアーにファシリテーションスキル(物事をスムーズに進める能力)がなくても実践しやすい調査手法です。
インタビューのための最低限のスキルは必要ですが、グループインタビューのように対象者が均等に話せるように配慮したり、場の空気を温めたりする必要はありません。1人のユーザーが対象で質問することに集中できるので、インタビュー初心者でも取り組みやすい手法と言えます。
デプスインタビューでは、統計のようにある集団にどのような傾向があるか把握することはできません。数値で表せないデータを扱うためにそもそも計上が不可能であることや、実施人数が少ないために参考値にしかならないことがその理由です。
Webサイトや各ページにおけるユーザーの傾向を知りたい場合は、Google Analyticsなどを用いてそれぞれに適した数値を見ることをおすすめします。
サイト分析については「サイト分析は何から始める?5分で分かる基礎知識とおすすめツール」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
デプスインタビューでは、1人あたり60〜90分を目安にじっくりと話すので、どうしても時間がかかってしまいます。
さらに複数人に対して全て1対1で行うため、グループインタビューに比べてインタビュアーの人件費が必要となります。デプスインタビューの計画を立てる際はスケジュール、予算にゆとりをもった設計ができると良いでしょう。
では、実際にデプスインタビューがWeb戦略の策定においてどのように活用されているのか見てみましょう。
デプスインタビューは、質問によってユーザーの顕在ニーズだけでなく、潜在的なニーズを引き出すことができます。そのため、課題や問題が生じているWebサイトにおける原因発見や、ターゲットの深堀りに優れています。
ユーザーの声を聞きたいと考えたとき、安価で手軽にできるのはWebアンケートでの5段階評価などに代表される定量調査でしょう。しかし、そのような数値で表される調査は、ある程度見当を付けている仮説がある場合の検証には向いているものの、問題の理由や背景を探るのには向いていません。
「ユーザーが何を考えてある行動に至っているのか」「どういった理由で望む行動をしてもらえないのか」「なぜ自社の商品を買ってくれるのか」といったインサイトを発見したいならば、数値データよりも言葉や表情などから直接探れるデプスインタビューが適しています。
デプスインタビューは、Webサイトのターゲットやペルソナをブラッシュアップするために適した手法です。
例えば、Webサイトへのアクセスはあるのになかなかコンバージョンに至らない場合などは、ユーザーとのコミュニケーションに問題があることが考えられます。
質問者が考えている設定とのギャップをなくし、より届けたいユーザーにコンテンツを届けるために、デプスインタビューで対象者の価値観や思考プロセスを深堀りすることが効果的です。
デプスインタビューによって得られたデータからカスタマージャーニーマップを作成することもあります。カスタマージャーニーマップとは、ペルソナの行動・思考・感情を時系列で図示したものです。
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Web戦略策定のために有用なデータを収集するには、調査の目的を明確にすることがポイントです。デプスインタビューでは事前準備も重要なので、正しい手順を確認しておきましょう。
デプスインタビューをする前に、調査の目的を決めます。調査の目的を明確にしておくことで、調査対象や人数、質問内容の無駄を省き、一貫性を保てます。
例えば、Web戦略の策定においてデプスインタビューを実施する目的として、以下のようなものがあるでしょう。
現在の課題を整理し、デプスインタビューで調査したい内容をまとめましょう。
デプスインタビューを行う対象者を決めます。
調査対象者は「誰でもよい」という場合はほとんどありません。インタビューでは、年代や未既婚、特定の経験の有無、保有資格などの条件により対象者が絞られます。
Web戦略を策定する目的であれば、Webサイトの利用頻度や商品の認識度、購入回数などの条件から対象者を選びましょう。デプスインタビューはインタビュアーの負担が大きいため、目安としては5人程度と考えるとよいでしょう。
調査の目的と対象者を決定できたら、インタビューのフローを決めましょう。調査の目的が達成できるように、以下のような項目について検討します。
まずは質問したい項目を洗い出し、必要となる時間を見積もりましょう。時間が長いほど対象者への謝礼やインタビュアーの人件費も増えるため、予算と調整しながら質問項目数を調整します。
質問項目が定まったら、質問の順番や時間配分もこの時点である程度調整しておきます。
一例ですが、Kaizen Platformでは下記のような流れでインタビューを行っております。
準備が完了したら、いよいよインタビューを実施します。インタビューは、事前に決めたフローに沿って進めていきます。基本的には計画通りに質問し、全て答えてもらいましょう。
ただし、デプスインタビューでは対象者の思考や感情を深く理解することがポイントです。全ての質問項目をクリアしようとして、対象者が口ごもったり言いにくそうにしていたりするときに急かしすぎないように気をつけましょう。対象者が言語化していない思いにこそデプスインタビューを実施する価値があります。
インタビュー後は、内容をまとめて分析します。まずはインタビューの音声を文字起こしし、重要そうな部分を探します。
分析の方法はさまざまですが、例えば、テキストにした内容をグループ分けして、ストーリーラインにまとめる方法があります。ストーリーラインとは、ユーザーの行動が変化する過程を表したものです。ストーリーラインにまとめることで、対象者の心境や行動の変化が把握できるようになります。
定性分析については「サイト改善に活かせる定性分析とは?定量分析との違いも合わせて紹介」でも詳しく解説しています。参考にしてください。
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デプスインタビューを成功させるためには、ユーザーの本音を引き出す必要があります。本音を引き出すために、場所の工夫などちょっとしたテクニックが使えることもあります。ここからはデプスインタビューを成功させるためのコツを5つ紹介します。
対象者に気兼ねなく話してもらうには、リラックスできるように共感することを心がけてみてください。特にデリケートな話題を深掘りしたいときは、対象者が心を開いてくれているかが結果を左右します。
初対面の人と話すことから緊張している対象者も多いので、インタビュアーは親しみやすい雰囲気を作りましょう。
対象者の真正面に座らないようにするのもおすすめです。真正面に座ると、対象者の緊張感が高まってしまうことがあります。対象者が安心して話せるように、斜めに座るなど工夫しましょう。
ユーザーに質問する際は、聞き役に徹するようにします。話が盛り上がると、つい自分自身が話しすぎてしまうことがあります。
しかし、デプスインタビューの実施中は常に傾聴することを心がけてください。デプスインタビューの主役はユーザーです。インタビュアーは必要以上に話してしまわないように注意しながら質問を重ね、ユーザーの本音を引き出しましょう。
ただし、聞き役に徹するあまり一問一答のようになって味気なくなってしまうなら、少し話す量を増やしても良いでしょう。相手の言ったことを繰り返して続きを聞いてみるなど、話しやすい雰囲気を作るのが重要です。
このとき、会話を誘導しないように気をつけましょう。インタビュー中「こうあってほしい」という期待を込めてつい「〇〇ですよね?」のように質問してしまうことがあります。しかし、インタビュアーの意見が入ると調査結果が歪んでしまいます。できる限り中立を心掛けましょう。
デプスインタビューでは、適宜オープンクエスチョンを用いましょう。オープンクエスチョンとは、「はい」「いいえ」だけでは答えられない質問のことです。
例えば、Webサイトを継続的に利用している理由や商品の購入に至った経緯などの質問がオープンクエスチョンに該当します。オープンクエスチョンを投げかけると、ユーザーは自身の言葉で答えを表現してくれます。
自由に話してもらうことで、相手の思考や感情を理解しやすくなるでしょう。特に深くヒアリングしたい質問では「はい」「いいえ」で答えられる質問ではなく、「なぜ〇〇したのですか」というように相手の言葉を引き出す質問をしましょう。
質問では、現在の状況だけでなく過去や未来にも焦点を当てます。過去や未来に関する質問もすることで、ユーザーの思考をより理解できるようになります。
例えば、商品を購入したユーザーに対して買おうと思ったきっかけを聞くと、過去の情報が得られます。未来に関する情報が得たいなら、商品に期待していることなどを聞くのが良いでしょう。
過去から未来は連動しているので、それぞれ質問することで思考や感情の移り変わりも見えてきます。実際に質問する際は、現在ばかりに焦点を当てていないか注意してみてください。
デプスインタビューでは、回答を聞き取るだけでなく、ユーザーの行動をみることも重要です。なぜなら、ユーザーは本音を明確な言葉で表現できるとは限らないからです。
質問者は観察法を用いて、ユーザーの行動も分析しましょう。観察法とは、対象者の行動や状況からデータを収集する調査手法です。
例えば、購入した商品を使って期待していた効果が得られたか聞いたときに表情が曇ったなら、満足できていないことを察せます。そこからさらに話を深掘りすると、具体的な不満を聞き出せるでしょう。
デプスインタビューは、1対1でインタビューする定性分析の一つです。個人に焦点を当ててじっくりと意見を聞けるので、ユーザーの潜在ニーズを把握するのに向いています。
1対1で話すので、公共の場で話しにくいテーマでも取り上げやすいのがメリットです。ただし、時間や費用がかかるなどのデメリットもあるので、メリットと比較して実施すべきか検討してみてください。
デプスインタビューを行う場合は、有用なデータを得られるように、ユーザーが安心して話せる環境を提供するのが重要です。落ち着いて話せる雰囲気を作りつつ、着実に必要なデータを収集しましょう。
Webサイト改善にお悩みはありませんか?
サイト改善に取り組んでいる、あるいは検討しているけれど、「自社にノウハウがない」「施策の打ち手が分からない」「成果が上がらない」といったお悩みはありませんか?
いざサイト改善に取り掛かっても、導入したツールがうまく運用できていなかったり、施策がやりっぱなしで振り返りができておらず、成果に繋がらないケースは少なくありません。
LPOやEFO、A/Bテストをはじめとしたサイト改善施策では、成果をあげるための適切なKPI設計と施策の検証と振り返りによってPDCAサイクルを回すことが大切です。
そこで、サイト改善のノウハウや次の打ち手にお悩みの方へ、『サイト改善で成果を出すノウハウガイド』をお届けします。これまでKaizen Platformが1,000社・50,000回以上の施策支援から得た実績を元に、サイト改善に活用できるノウハウや成功事例をまとめました。
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