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2023/07/12 (水)

野村不動産ソリューションズ株式会社様

広告依存から脱却してCVR改善を図るために。最大131%達成を実現したフォーム改善施策の裏側

著者: Kaizen 編集部

  • 業界
    不動産
  • 職種
    • Webマーケティング
  • 課題
    • WebサイトのCVR改善
  • サービス
    • UX改善
「世界をKaizenする」をミッションに事業を展開しているKaizen Platformがお届けする「世界をKaizenしている人」に注目した本連載。

不動産情報サイト「ノムコム」を運営し、住宅売買の仲介の他、不動産投資や相続のサポート、また新築分譲事業のサポートなど、様々な不動産ニーズに応えるソリューションを提供している野村不動産ソリューションズ株式会社。

このたび、Kaizen Platformでは野村不動産ソリューションズ様のフォーム改善プロジェクトをご支援させていただきました。

そこで今回は、同社 デジタルマーケティング推進部の洞口様、太田様、佐藤様、そして本案件を担当したKaizen Platform 佐藤を交え、Kaizen Platformへご相談いただいたキッカケや背景、また取り組みにおける感想や効果について伺いました。

デジタルマーケティング推進部の洞口様、太田様、佐藤様、Kaizen Platform 佐藤

 

豊富な実績と基幹システムに手を加えずにフォーム改善できることが決め手だった

 Kaizen佐藤:あらためて、Kaizen Platformにご相談いただくに至った背景として、どのような課題感をお持ちであったのか教えていただけますか?

 

洞口:まず不動産業界全体の課題として、マーケット自体が大きくなっていないということがあります。この数年は業績自体はよかったものの、今後少子高齢化が進んでいくことで、よりマーケットは縮小傾向になっていくことが予想されます。

実際に、今期からはインターネット広告の反響が落ち込み始めています。その結果、マーケット自体は伸びていないにも関わらず、競合他社は広告への予算投下を増やしていてCPAは高騰、広告からの反響が取りづらい状況に陥ってしまっているということが課題としてありました。

また、弊社は不動産業界の中でも先んじてインターネットを通じて不動産売買仲介を行ってきていましたが、昨今は競合他社もWeb施策を展開しており、差別化しづらくなっています。そのため、 “どれだけ広告宣伝費をかけるか” という勝負になってしまうと、予算が潤沢にある大手競合には勝てません。

そこで新規見込み客を獲得していく施策ではなく、過去に接点を持ったことのある見込み顧客の方に再度アプローチするような施策や、サイト自体の見直し・改善を行っていこうと考えていたことが今回ご相談させていただいた背景としてありました。

 

野村不動産ソリューションズ 洞口様

 

Kaizen佐藤:どういった点が、最終的にKaizen Platformにご依頼いただく決め手となりましたか?

 

佐藤:せっかくサイトに訪れていても、コンバージョンするまでのいろいろなポイントでユーザーが離脱している、ということはわかっていました。これまでもサイト改修を行ってきましたが、特に基幹システムに関係する箇所については、CVR改善のためのサイト改修をすぐに行える状況ではありませんでした。

そこで何か良いツールはないかといろいろと比較検討を行っていたのですが、Kaizen Platformのツールであれば、基幹システムに影響せずに、JavaScriptのタグを入れるだけで仕様やデザインを含めた改善ができる、さらにそれがLPだけではなくフォームまで実施できるという点が非常に魅力的でした。

 

洞口:やはり、フォームは基幹システムに影響する部分であり、ただフォームのUIを変えるのも簡単ではないという考えを持っていました。そのため、これまでフォーム改善のための施策は行っておらず、フォームにお客様をいかに送り込むかばかりを考えていたんですね。

しかし、Kaizen Platformからご提案いただく中で気づいたのは、お客様は何かしらの動機や意欲があってフォームに到達しているため、フォーム要因でその動機や意欲を削いで離脱してしまうのはもったいないことだなと。

そのため、ご提案をいただく前までは「フォーム改善は慎重にやらなければいけない」と思っていましたが、ご提案内容に背中を押され、またKaizen Platformは実績も豊富にあることから任せても大丈夫だと思えたことが決め手でした。

 

太田:もちろん、はじめは半信半疑な部分もありましたし、 提案だけ立派で、実際に取り組みがはじまると期待値を下回るような会社というのは少なくありません。

しかし、Kaizen Platformは成果に至るまでの道筋をしっかりと示してくださっていて、非常にロジカルな提案だったんですね。そのため、1回目のフォーム改善で成果が出なくても、2回目に何が要因で、どう改善していくかをしっかりと提案いただけるだろうという期待感があったことも、ご依頼させていただいた決め手のひとつだったと感じています。

 

いかにユーザーの心理的ハードルを下げ、迷わせないかが重要。約2ヶ月というスピード感のある実装に驚いた

Kaizen佐藤:今回、もともと1枚の長いフォームからステップ式フォームへと変更しましたが、それは最初のフォームの入力項目を少なくすることで、入力に対する心理的ハードルを下げることが目的です。

というのも、ユーザーがフォームへ遷移したときに、いかに最初のフォームで入力・選択してもらうかが重要で、最初の項目さえ入力・選択すれば、せっかく入力したから最後まで進んでしまおうという心理が働くからです。

また、最初のフォームでいかにユーザーを迷わせないかということも重要です。そこで今回は物件の種類を選ぶ7つの項目がありましたが、メインの3つはアイコンにして表示させることで、視覚的にユーザーが理解しやすく、次の項目に進みやすいよう設計していきました。

入力フォーム改善イメージ

太田:私自身も、ユーザーとしていろいろなサイトの入力フォームを操作するとき、入力が面倒だなと思って離脱することがよくあります。そのため、Kaizen Platformから提案いただいたフォームデザインを見たときは、素直にユーザー視点で非常にわかりやすく、何をすればいいかわかりやすいと感じました

そして、これまでフォーム改善には一切取り組んできていませんでしたから、社内でも「(Kaizen Platformからご提案いただいた)このフォームであれば、絶対に成果が出る」という印象をみんなが抱いていたと思います。

また、もし基幹システムの改修も含めたフォーム改善をやろうとすると、当然ながら1年や2年といった長期的な改修期間が必要です。しかし、Kaizen Platformの場合はキックオフから2ヶ月ほどでリリース。非常にスピード感があるなと感じました。

野村不動産ソリューションズ 太田様

 

Kaizen佐藤:実際にプロジェクトを進めていく中で、期待通りだったことや期待以上だったことは何かありましたか?

 

太田:一般的に外部パートナーとのプロジェクトにおいては、営業の方だけアウトプット力が強いというケースがあると思います。しかし、Kaizen Platformの場合、携わっていただいたみなさん全員がアウトプット力があることに驚きました

たとえば我々が課題感を感じていながらも、明確に言語化できないということに対しても、しっかりと把握して的確に言語化いただけましたし、ご提案や報告も常に定量的で、どういった狙いでどう改善を進めていくかの道筋もしっかりと説明いただけたので、とてもわかりやすかったです。

そのため、PDCAを回していく上で伴走いただける、信頼できるパートナーだと感じました。

 

佐藤:あとはコミュニケーションも非常にスムーズで、ストレスのない意思疎通がとれたことも期待以上でした。

他社との場合、定例ミーティングは月に1度、1時間だけといったことも往々にしてあります。しかし、Kaizen Platformは週1回のミーティングをセットいただきつつも、クイックに30分で確認とすり合わせを行うなど、こちらに負荷のかからない時間と頻度でコミュニケーションいただけたため、やりやすく、結果的に細かく認識合わせをすることができたのは良かったと思っています。

野村不動産ソリューションズ 佐藤様

 

SPの売却査定フォームは131%と大幅な改善率を達成。ユーザー視点を持つことの重要性をあらためて気づかされた

Kaizen佐藤:今回複数のフォームを対象に、1回目で抜本的なUI/UXの改修、その結果をふまえて2回目は細かな改善を進めていく形でプランニングを進めていきました。

そして1回目の結果として、売却査定フォームでは110%の改善率を目指していた中、スマートフォンでは131.73%の改善率を実現できたことは、私たちも非常に嬉しく思っています。

あらためて、今回の結果についていかがでしたか?

同時期に配信したKAIZEN案/オリジナルのCVR比較。売却査定ページ改善率スマートフォン131.7%、パソコン102.9%、合計117.3%。資料請求ページ改善率スマートフォン114.0%、パソコン112.9%、合計113.2%

洞口:もしフォーム改善を行わずにいたら、私たちはどうなっていたのだろうかと恐怖感を覚えるくらい、衝撃的な結果でした。

実は、フォームにたどり着くユーザーは物件を売りたい気持ちが強いはずだからフォーム入力はしてくれるだろう、くらいのことを今まで思っていたんですね。しかし、入力するユーザーの立場になって考えれば、フォーム入力が面倒であれば当然離脱してしまうわけです。今回の施策を通じて、ユーザービリティを高めることがいかに重要であるかを強く認識することができました。

 

Kaizen佐藤:私たちKaizen Platformのプロジェクトメンバーも、「もし自分たちが物件を売却するユーザーの立場だったら」という視点で議論を重ねていきました。そしてユーザー視点でどういったところに不安を感じるか、どういったところで悩むかなど、常に第三者視点で考えるということを大切にしています。

そうした議論をもとに、先ほどお伝えした最初のフォーム画面でのアイコン化であったり、CTAボタンをフローティング化したり、また日本で一番長い住所を調べて、その長い住所でも綺麗に収まるデザインを模索したりと、小さな工夫を積み重ねていくことで離脱率の改善に努めていきました

その結果、狙っていた通り最初のフォームから2つ目のフォームへの遷移率が良く、結果的に完了率を改善できたのだと考えています。

最後にあらためて今回のプロジェクトの感想、そして今後Kaizen Platformに期待することがあれば教えてください。

_DSC_6307Kaizen Platform 佐藤

 

洞口:不動産仲介というのは、競合他社との違いがつくりづらい業態です。そのため、これまでもどう差別化を図るか、どう見せていくべきかを考えてきたものの、どうしても広告に依存してしまう傾向がありました。

そして広告勝負になると、CPA換算して何件獲得できるかといった相場感がすでにあるわけで、獲得件数を増やすためには広告予算を増やすしかありません。

また、フォーム改善もシステムが絡むことだから、と諦めていた部分がありましたが、今回Kaizen Platformとの取り組みを通じて、システム部門でない私たちでもこうした改善施策に取り組めるということは新たな気づきでしたし、他にもできることはないかと考えるキッカケを与えていただけたと感じています。

そして、Kaizen Platformは当社や不動産業界にはない様々な知見をお持ちだと思うので、今後も一緒にいろいろな可能性を模索していき、引き続き別のサイト含めて改善施策をご一緒させていただければと思っています。

 

太田:不動産業界全体が広告勝負になり、CPAが高騰しているいま、いかにクリック単価を下げるか、クリック率を上げるか、もしくはいかにCVRを上げるかがポイントになってきます。その中で、CVRを上げられる施策であればマーケットに左右されずに、成果を獲得することができるわけで、実際に今回大幅な改善が見られたことは本当に良かったと思っています。

そしてCVR改善の第一弾として、今回フォーム改善のお取り組みをさせていただきましたが、Kaizen Platformは我々にはないアイデアや知見、ノウハウがあると期待しているため、これからもCVR改善に繋がる施策をぜひご提案いただけると嬉しいです。

 

佐藤:私はもともと営業をやってきたので、ユーザー視点が大事だとわかりつつも、ついつい営業視点で「これを知りたい」という項目をフォームに入れてしまっていました。しかし、今回の結果を通じてあらためてユーザー視点の重要性を強く感じることができました。

今後はフォーム改善だけに限らず、Kaizen Platformのツールを最大限活かせる領域でいろいろと活用していきたいと考えていますし、我々にはない視点でぜひいろいろと改善提案いただきたいと期待しています。

 

Kaizen佐藤:広告施策というのは、言ってしまえば競合とのキーワードの取り合いであるのに対して、フォーム改善施策というのは、来てくれているユーザーに気持ちよくコンバージョンしてもらうもの。会社にとっては数値が改善することで事業成長につながりますし、ユーザーに対しても良い顧客体験を提供できる、双方にメリットを生み出す重要な施策だと感じています。

今回の結果をふまえて2回目の改善にも取り組んでいきますので、引き続きよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました!

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