国内外のDX先進事例の紹介に加えて 今年話題となったAIの進化やDX人材育成までを網羅
#DX白書2023
大きな反響をいただいた「#DX白書2022」を大幅にアップデートし、ディズニー等のDXの次に進もうとしている企業の先進事例やそれらを取り巻くAI/Web3などのDXトレンド紹介、そしてDXを推進するための人材戦略まで、検討のヒントになる情報を多数詰め込んだ内容となっております。
国内外のDX先進事例の紹介に加えて 今年話題となったAIの進化やDX人材育成までを網羅
#DX白書2023
大きな反響をいただいた「#DX白書2022」を大幅にアップデートし、ディズニー等のDXの次に進もうとしている企業の先進事例やそれらを取り巻くAI/Web3などのDXトレンド紹介、そしてDXを推進するための人材戦略まで、検討のヒントになる情報を多数詰め込んだ内容となっております。
TikTokに興味はあるもののどうすればいいかわからない方
縦型動画を試してみたいけど、アサイン、ディレクションに対してノウハウが無い方
一度は試してみたけど、成果が出ず伸び 悩んでいる方
DX推進のご担当者、事業責任者の方
新規事業や組織改革を担う事業責任者の方
マーケティング担当、Web担当の方
セゾン自動車火災保険株式会社様
著者: Kaizen 編集部
損保ジャパン日本興亜グループの中で、ダイレクト型自動車保険を取り扱う企業として、日々、ユーザー数を増やしているセゾン自動車火災保険。
ダイレクト型とは、従来の対面式で担当者とやりとりをする代理店型とは異なり、手続きがネットで完結する形の自動車保険です。代理店型は支社・支店や代理店を介することでユーザーと対面して保険を説明できるメリットがある一方、人件費や書類などのコストがかかるため、結果として保険料に影響してしまっていました。
ダイレクト型はそうした書類を極力介さず、インターネットを通じて保険契約を行います。これによって削減できたコストを保険料に反映させることで、リーズナブルな保険料の提供が可能になりました。
しかし、一方でユーザーの中には保険会社の顔が見えないことで、漠然とした不安を抱いてしまう人も多いのだそうです。
そんな不安を解消する施策として、Kaizen Platformを活用したパーソナライズ化施策が効果的だったと語るのは、マーケティング部・小林孝一氏。Kaizen Platformでのお取り組みや具体的な実施施策について伺いました。
マーケティング部副長・小林孝一氏
──事業内容について教えてください。
任意加入のダイレクト型自動車保険会社として、「おとなの自動車保険」と「じぶんでえらべる火災保険」という二つの商材を扱っています。
──小林さんが所属しているマーケティング部では、どのような業務を行っているんですか?
全社的なプロモーションの企画・立案・実施や、「おとなの自動車保険」「じぶんでえらべる火災保険」の日常運用・最適化といった、サイト運営を担当しています。
自動車保険は大体半年~1年で商品改定が行なわれるので、お見積りページなどの保険料にかかわるページは定期的に変更する必要があります。また、保険料だけでなく補償内容なども変わることが多いため、そのたびにホームページ上の内容も関連部と協業して見直しをしたりと、多岐にわたる施策を実施しています。
──マーケティング部が掲げているミッションについてお聞かせください。
ミッションとしては、ダイレクト型自動車保険でのナンバーワンを目指すことです。弊社で取り扱う「おとなの自動車保険」は、ダイレクト型の中では後発組なんです。
そのため、他社の自動車保険と比べて商品性を尖らせる必要があると考え、従来の自動車保険の形を見直し、「40~50代で運転歴が長く、事故率が低い人」をターゲットにしたプロモーションを組んでいます。
後発ということもあり、初めは認知度向上と新規契約をどれだけ獲得できるかに注力していました。その甲斐あってか、先日には保有契約件数も90万件を突破。大変ありがたいことに、何年も当社を選んで加入を継続していただけるお客さまがとても増えてきたんです。
そうなってくると、新規ユーザーの集客だけではなく、既存のお客さまに使いやすいサイトにすべく、サイト内転換率やサイト自体の力というものをここ1~2年くらいで求められるようになりました。そういったミッションを新たに持ったなか、パートナーとして取り組みを行なってくれる会社を探していたところ、Kaizen社と出会いました。
──当時、抱えていた課題感について教えてください。
まず、私たちが運営するサイトには、「おとなの自動車保険」などの商品説明を行うページと、実際に保険加入の手続きをするお見積りサイトの二つがあります。
このうち、お見積りサイトに関しては、サイト内を改修する機会が年に数回と限られています。やはり、保険会社として基本的な機能となるため、必要な内容をミスなく実装することが求められています。しかし、そのなかでサイト自体の改善活動も同時に行っていくことは、正直難しいと感じていました。
──そういった流れから、Kaizen Platformの導入に至ったんですね。決め手はどこでしたか?
細かいターゲティングと画面の出し分けができることですね。
当たり前ですが、私たちは本来の機能として、お客さまの遷移前の画面データや前契約の情報をもとに手続き画面の最適化は行っています。しかし、弊社が保有するデータに着目して、ABテストまで実施できる外部ツールはあまりありませんでした。
「3ページ前のここをクリックした、この年代の人だけを抽出したい」といった細かいセグメントとターゲティングができて、かつABテストができるということで、Kaizen Platformはお見積りサイトと相性が良いと判断しました。
──実際に取り組みを始めてみて、特に成果が出た施策について教えてください。
直近では、2件の施策で大きな効果を出すことができました。まず一つ目が、ユーザーボイスの施策です。お見積りサイトには、保険料を算出するために必要な最低限の質問項目が15項目ほどあります。その質問を答えて初めてお客さま一人一人の見積り結果ページが表示されるのですが、見積りの結果ページから申し込み開始ボタンへの転換率が低いという課題がありました。
無料でカンタンに保険料を確認することができるので、一定転換率は低くても仕方ないのですが、やはり転換率は上げたい。そういったなかでご提案いただいたのが、実際に契約しているお客さまの声を、保険料結果ページで紹介するという施策でした。
具体的には、年齢でセグメントして画面を出し分けしているので、30代のお客さまには30代のお客さまの声、60代のお客さまには60代のお客さまのユーザーボイス(※)が表示されるようになっています。
(※)……ユーザーによるレビュー投稿
──お客さまが保険料の見積もりのために入力した情報をもとにパーソナライズ化して、口コミを表示しているということですね。同年代の声は、後押しとして大きいのでしょうか。
そうですね。保険料の見積もりをしたけど申し込まないというお客さまには、漠然と保険についての不安を持っている方が多いんです。「保険料はわかったけど、本当におとなの自動車保険でいいのかな?」といった形ですね。また、中には「保険料は安いけど、安いと事故対応が心配」といったような声もあります。そういった潜在的な不安を、同年代の契約者のユーザーボイスで解消することができたのではないかと考えています。
──もう一つの事例についても教えてください。
ダイレクト型自動車保険には、「ネットで新規に申し込むと割引」「継続すると割引」というようなインターネット割引を導入している会社が多いのですが、会社によっては新規と継続で割引額が異なっている場合があります。
弊社の場合は、「新規でも継続でもネット割引1万円※分割払の場合は、年間9,960円の割引」としているため、そこを明確にメッセージとして訴求した施策です。
──具体的にはどのような形で訴求したんですか?
当社と同じダイレクト型自動車保険に加入されているお客さまは、やはり代理店型からの切り替えユーザーよりも保険料に敏感なのでは、という仮説から入りました。
そこで、お客さまが現在加入している保険会社の属性に合わせて、対象の保険に加入している方にだけ、保険料のお見積りサイト上で「新規だけでなく、2年目以降もネット割引1万円」と訴求してみたところ、一定効果が出ました。
Kaizen Platformチームと小林氏
──保険会社としてお客さまの情報を扱うからこそ、サイト改修に時間がかかってしまうという課題がありましたが、Kaizen Platformを導入したことでスピード感はどれくらい変わりましたか?
肌感覚ですが、ものによっては当初1~2年かかっていたかもしれないものが、1〜3ヶ月くらいで改修できるようになったと思います。
──ものすごく早くなりましたね。
システムに関する改修作業の要望は、かなりの数がエントリーされます。お客さまの声を非常に大事にしているので、コールセンターや事故対応部門など、全部門から要望があがるんですよね。
そういった風潮はとてもいいのですが、やはり工数との兼ね合いもあり、その中でもできる施策は限られてしまいます。システム改修にも当然コストはかかるので、どれぐらい期待効果が見込めるのか、限られた工数でどの案件をやるべきなのか、という話を全社で行い、決めていきます。
現在は、Kaizen Platformを導入したことで、これだけの効果が期待できるので改修したいという話がしやすくなりました。
──先にABテストを実施しているから、その結果をもとに検討できるんですね。
はい。システムサービス部でもなるべく効率的、かつ多くの案件が改修できるよう調整はしていますが、まだKaizen社のテストは本実装まではできていません。本当は本実装まで行なえると、PDCAが回り、良い流れが生まれると思うのですが、現状はまだできていない状況です。
それでも、Kaizen Platformでテストを行い検証ができるため、システムも含めて余計な工数を使わずに済み、効率化は進んでいると思います。先ほどお話した施策も、Kaizen社の力を借りなければテストの実施は難しかったと思います。
金融業界全体の課題、ある種使命とも言えることかもしれませんが、「お客さまに不利益が生じないよう、すべての業務を正しく取り組んでいくこと」に注力する一方で、「サイト全体のUI・UXの改善活動」といったような対応の優先順位が下がり、結果としてスピード感がなくなってしまうことがあります。これが数か月というスケジュールで、施策を世に出せて、効果測定まで行なえるようになったのは、ダイレクト型自動車保険を扱う当社には非常に大きい変化ですね。
──Kaizen Platformを導入してみて、難しかったことは何ですか?
難しかったことというよりは、反省点に近いのですが、Kaizen社がKPIに直接的に関係ない施策に関しても親身に対応してくれるあまり、細かな依頼が増えてしまっていることです。お客さまの声をもとにした施策であったり、緊急で行う必要がある施策であったりと、年度当初のKPIとは直接関係のない依頼に関してはハンドリングの必要性を感じています。
社内でこういった施策できないかと話があがると、Kaizen社であればできるんじゃないか、という風潮が強まってしまい、多岐にわたる相談をしすぎてしまいましたね(笑)。
──そのほかに、社内で改善していきたいことはありますか?
やはりお見積りサイトは、エラーが起きてしまうと大きな障害となり、お客さまにご迷惑をかけてしまうことがあり得ますが、それだけは避けなければいけません。改善すべきが改悪になっていた、というのは本末転倒ですからね。
なので安全性を担保したうえで、ダイレクト型自動車保険としてサイト上の改善活動の必要性を全社的に深めていく必要性を感じておりまして、その空気作りを一緒に行なえるとうれしいです。
──サイトとしての今後の展望について教えてください。
試算ページのあるべき姿は、やはりお客さまから使いやすいと思っていただけることだと思っています。入力のしやすさやフォームの最適化といったところは、これからサイトには求められていくはずです。
今後Kaizen社には、「そもそも試算ページとはどうあるべきか」といった部分からご一緒できると、非常に心強いなと思っています。
Kaizen Platformは、みなさまのチームの一員として、サイトの課題を見つけ改善していきます。ご相談は、お気軽にどうぞ!
<取材・文= 早川大輝、撮影=高澤梨緒>
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