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2019/05/27 (月)

アドアジアジャパン株式会社様

動画のデジタルサイネージ広告の「最適解」を探る。AdAsiaが取り組んだ実証実験とKAIZEN Adの活用事例

著者: Kaizen 編集部

  • 業界
    広告・サービス
  • 職種
    • Webマーケティング
  • 課題
    • 動画広告の効果検証
  • サービス
    • 動画
「世界をKaizenする」をミッションに事業を展開しているKaizen Platformがお届けする「世界をKaizenしている人」に注目した本連載。

アドアジアジャパン株式会社 長谷川充氏の写真

AdAsiaはシンガポールに拠点を置くAnyMind Group傘下の子会社として、主に東南アジア、東アジア全域の広告代理事業、例えばアドネットワーク開発、インフルエンサーマーケティングなど、デジタルマーケティングをトータルで手掛けています。その中の日本支社であるAdAsia Japanでは、2018年から駅や空港で設置が進むデジタルサイネージ広告の事業展開を進めています。今回は同年に実施された、大宮駅のデジタルサイネージを活用した実証実験に関するKaizen Adとのお取り組みについて、お話をお伺いしました。

大量に動画を制作し、サイネージ広告の最適解を探るために

インタビューに答える長谷川氏の写真

ーまず最初にAdAsiaの事業について教えてください。日本支社ではどのような広告事業を展開しているのでしょうか。

長谷川充氏(以下、敬称略):海外に広告を出したい日本企業の支援が中心です。例えば、海外からの旅行者をもっと増やしたいレジャー施設や自治体、海外への輸出をされている消費材のブランドやメーカーさんなどの実績があります。

それとは別に、日本市場におけるDOOH(Digital-Out-of-Home)、つまりサイネージ広告を軸にした事業にも取り組んでいます。

ーなぜサイネージ広告に注力しているのでしょうか。

長谷川:5Gの普及を皮切りに、将来あらゆるものがデジタルに置き換わっていきます。
そのなかでも日本の看板広告は未だ紙の文化が根強く、逆に言ってしまえばデジタルサイネージが普及する余地がまだまだ残っています。そのため、会社として日本のDOOHに力を入れていくことになりました。また最近、タイ最大手のO2O事業者であるVGI Global MediaとAnyMind Groupが合弁会社を設立したことも、その追い風となっています。

そうした「日本のサイネージ広告に力を入れていく」という方針の中で今回のKaizen Adさんとのお取り組みがスタートしました。

ーお取り組みの内容について教えてください。

長谷川:今回のお取り組みは、ベンチャーキャピタルであるJR東日本スタートアップ株式会社さんが毎年行っている「JR EAST STARTUP PROGRAM」という実証実験に、2018年8月にエントリーしたことがきっかけです。駅や鉄道をはじめとしたJR東日本さんの持つ経営資源を活用したビジネスやサービスを提案するというプログラムで、AdAsiaは「デジタルサイネージを活用したダイナミックDOOHの検証」というテーマで参加しました。

この実証実験の目的としては、デジタルサイネージからウェブへのコンバージョン、つまり集客や購入にどれだけつながるかを計測すること、そしてウェブ広告のノウハウをどのようにデジタルサイネージに活かしていけるか、という2点でした。

そのデジタルサイネージで配信するための動画制作の部分で、Kaizen Adさんにご協力いただくことになりました。

ーKaizen Adを選ばれた背景について教えてください。

長谷川:1つ目は、ウェブのノウハウやナレッジをリアルのデジタルサイネージに落とし込むために、そもそもウェブでの実績が豊富にあるパートナーである必要があったことです。サイネージは縦型のものだったので、特にFacebookやInstagramのストーリーのような縦型動画のノウハウを持っているパートナーでなければダメでした。

そして2点目ですが、サイネージで広告動画を配信してその効果を計測し、PDCAを回すというプロセスを行うために、訴求別に多くの動画を作る必要があるため、コストと制作体制の面もクリアされていなければなりません。

この2つの条件に適したパートナーと組みたいと考えたとき、Kaizen Adさん以外はないという結論になりました。

ー他社さんと比較したときの一番のポイントはどこだったのでしょうか。

長谷川:一番の違いはやはり金額ですね。サイネージ動画1本で数十万もする制作会社さんばかりで、その価格感では効果検証できるほど広告は回せませんから。

駅のデジタルサイネージならではの動画制作のポイント

インタビューに答える長谷川氏の写真

ー実証実験はどのように進んだのでしょうか。

長谷川:実証実験がスタートしたのは2018年の12月でした。大宮駅のサイネージで、JR東日本さんが運営している「JREモール」というECサイトのプロモーションを行うことになりました。最初の2週間でどういう商材を打ち出すかという配信設計を立て、実際にKaizen Adさんに動画の発注をしたのは実証実験開始の1ヶ月前ほどです。依頼をした側からすると、Kaizen Adさんのスピード感にはかなり助けられました。制作した動画が、大宮駅のサイネージで流れたときは感動しましたね。

ー動画発注の流れはいかがでしたか。

長谷川:スムーズに、ストレスなく進みました。今回はサイネージの取り組みということもあり、Kaizen Adさんのディレクターさんにも加わっていただきました。クラウドソーシングでの動画発注は経験がなかったので、最初は僕も不安でした。品質はどうなんだろう、コミュニケーションはちゃんと伝わるのかな、と。実際発注してみると問題なく進行できたので本当にありがたかったです。スケジューリングの点でも、いつ出来上がるかの連絡をもらえたり、質問や相談にも適宜対応していただけました。

実は制作の途中で仕様が変わったんです。例えば秒数が7秒から10秒になったり。そのあたりもフレキシブルに対応いただけました。全部で10本の動画を作成したのですが、最初の依頼から1ヶ月で納期通りに進行しました。

ー管理画面の使い勝手はいかがでしたか。

長谷川:まず動画のサンプルがいっぱい出てくるのはかなり良かったです。動画内に必要な情報も追加でクリエイターさんにお送りし、しっかり反映していただけました。納品された動画もイメージとズレることがなく、「そうそうこれ!」という感じでした。

ー動画制作で特にこだわった箇所はあったのでしょうか。

長谷川:駅のデジタルサイネージだったので、いつ見ても何の動画広告かわかるようにしなければならなかったのがポイントでした。あとは文字の大きさもサイネージに合わせて最適化する必要がありましたが、その箇所も考慮していただいていたので、大丈夫でしたね。

AdAsiaのアドネットワークと、Kaizen Adのクリエイティブ

インタビューに答える長谷川氏の写真

ー実証実験の結果はいかがでしたか。

長谷川:動画の中にQRコードを入れたり、ウェブ検索した時にしっかりヒットするようにしたりしてウェブへの導線を作ったことで、ちゃんとウェブへ送客できているという想定していたデータが取れました。また、今回作った縦型の動画をFacebookでも配信し、大宮駅をターゲティングしました。どのタイミングでFacebook広告の視聴率が大宮駅で上がるか、オーディエンス属性の推移を比較することも実施できましたね。

ー今後のAdAsiaのお取り組みについて教えてください。

長谷川:日本だけでなく、アジア全域のデジタルサイネージに対して、オンラインで広告配信できるDOOHアドネットワークを開発しており、実現した時には、動画クリエイティブのニーズが間違いなく増えてきます。静止画から動画になっていく中で、どれぐらい広告のパフォーマンスが出るのか、そしてどのような動画広告が効果がでるのかといった、今回の実証実験のようなお取り組みを、ぜひKaizen Adさんとやっていきたいなと思っています。

インターネット広告が出始めた頃もそうだったと思うのですが、どんな広告が当たるかわからない中で、ちゃんとPDCAを回していく必要があります。そのためには体力がある制作リソースと、ちゃんと効果計測して評価していける仕組み、この2つが必要だと思っています。その点、効果計測する仕組みはAdAsiaが作るので、制作リソースはKaizen Adさんに、という役割分担ができると思っています。ぜひ引き続きお付き合いいただきたいです。

ーありがとうございました。

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