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2024/04/09 (火)

株式会社アインホールディングス様

公式アプリ「いつでもアイン薬局」、LINE公式アカウントなど複数プラットフォームを横断したコミュニケーション戦略・実行支援

著者: Kaizen 編集部

  • 業界
    小売
  • 職種
    • 経営/事業戦略/推進
  • 課題
    • DXで既存事業の変革
  • サービス
    • UX改善
    • DX
「世界をKaizenする」をミッションに事業を展開しているKaizen Platformがお届けする「世界をKaizenしている人」に注目した本連載。

アインホールディングス様

『アイン薬局』を主とした調剤薬局を日本全国に1,200店舗以上を展開、また札幌や首都圏などにコスメ&ドラッグストアも展開している株式会社アインホールディングス(以下、アイン)。

 

このたび、Kaizen Platformではグループ会社である株式会社ディーゼロと共に、アイン様のコーポレートサイトリニューアルおよび公式アプリ「いつでもアイン薬局」(以下、アプリ)やLINEを用いたコミュニケーション戦略の立案・実行をご支援させていただきました。

アプリやLINEを用いたコミュニケーション施策では、規制の変化によりデジタル上での顧客接点の重要性が増していく中、多くの方に登録とご利用をいただくことで、アイン薬局のファンを増やしていくことを目的にスタートしました。

 

今回は、マーケティングコミュニケーションを担当されている医薬運営統括本部 運営研修部 部長 出牛様、 経営企画室 経営企画課 課長の白鳥様、そして本プロジェクトを担当したKaizen Platform 執行役員 多田を交え、同社が抱えていた課題感、またどのようにプロジェクトが進行していき、どういった成果が得られているのかを振り返ります。

 

複数のプラットフォームを活用したコミュニケーション施策を展開

 

多田:このたび、アイン様のサイトリニューアルに加えて、アプリやLINEを用いたコミュニケーション戦略をご支援させていただきましたが、あらためて当時抱えていた課題感について教えていただけますか?

 

出牛:生活においてデジタルのコンタクトポイントが拡大する中で、薬局の展開するサービスにおいても、オンラインサービスの利用は今後拡大し、利用者がデジタル上で情報を受け取ることも増えていくと考えています。また様々なサービス展開が行われることで利用者の選択肢も増えていきます。

そうしたデジタル化の流れに対応すべく、当社では2022年2月に公式アプリ「いつでもアイン薬局」を公開しました。公開後はより多くの方にご利用いただくためのマーケティング活動の展開が課題としてありました。

当然ながら、アプリがあることだけを伝えてもアプリDLや利用促進には繋がりません。アプリの存在自体をお客様に知っていただき、関心を持っていただき、サービスを利用いただくためのコミュニケーションが重要です。

そこで、今回サイトリニューアルと合わせて、デジタルマーケティングを得意とするKaizen Platformにご相談させていただきました。

 

アインホールディングス 出牛様

アインホールディングス 出牛様

 

多田:規制緩和等によってデジタル化の波が来ており、環境は大きく変化していくことが想定されます。そのため、今回ご提案をさせていただくにあたって、現時点ではなく、先々を見据えた上でのプラニングが重要だと考えていました。

そこで、すでにオンライン診療や電子処方箋などのDXが進んでいる米国の事例等も調査し、複数の視点も交えてご提案させていただきました。

具体的には、既存顧客そして潜在顧客に対しての接点、そしてファン拡大のための導線を最大化させるべく、LINEを活用した施策をご提案させていただきましたが、提案を受けての印象はいかがでしたか?

 

出牛:もともと当社のマーケティングコミュニケーション戦略の中でも、LINE公式アカウントの展開というのは計画していた活動でした。しかし、複数のプラットフォームで展開していく際に、コミュニケーションが分散してしまうのはお客様にとってもわかりづらいため良くありません。

複数プラットフォームをいかに一緒に発展させていくかが重要になる中、Kaizen PlatformからはアプリとLINEの役割を棲み分けて、お客様にとってもわかりやすい、複数プラットフォームならではの戦略的な展開方法をご提案いただけたと思っています。

また、自分たちの業界の中での変化と業界の外で起きている変化に対して、Kaizen Platformには当社では気が付きにくい、客観的な視点でご提案いただけたと感じています。

 

ロイヤルカスタマーを増やすために、いかに精度の高いシナリオを設計するかが重要

 

多田:LINEはプラットフォームとして年代も広く、多くの方にリーチできるチャネルのため、潜在的ユーザーやライトな接点を持っているユーザーをターゲットに、LINEで処方箋送信をしていただくことをゴールに展開しました。また、アプリユーザーをロイヤルカスタマーと定義し、LINEからアプリDLを促進していくシナリオを設計していきました。

 

出牛:やはり、LINEの友だち登録数を増やしたり、アプリDL数を増やすことに加えて、その先にある継続して利用いただくために、どう利用を促進していくかが難しいポイントでした。

そしてイメージしていたシナリオがあったものの、詳細を詰めていくと項目によっては矛盾が生じてしまうこともあったため、適切なストーリー展開になるよう認識合わせを丁寧にさせていただきました。

 

多田:おっしゃる通り、LINEの友だち登録数やアプリのDL数という登録目標があった上で、登録後の継続利用につなげていくためにも、そこからいかに処方箋送信をしてもらうか、継続して利用してもらうかが重要であるため、事業成長に繋げていくためのKGI、KPI設計は特にこだわったポイントです。

そしてコミュニケーション戦略が机上の空論にならないよう、顧客へのデプスインタビュー含めたユーザーインタビューを繰り返し実施。たとえば小さいお子さんがいる主婦の方であればどういう課題があって、どういった使われ方をするのかなど、各ペルソナの具体的なペインや利用シーンの解像度を高め、シナリオ設計の精度を高めていくことを意識して進めていきました。

その結果、初速の段階ではLINEのブロック率は低い傾向で推移できています。

 

KPI設計について

 

出牛:その傾向を続けていきたいですね。やはりLINEの特性上、期間が長くなるにつれてブロック率は高くなりがちであるため、いかにブロック率の低い状態を続けていけるかが大切です。

そうした中、通常のステップ配信とは別に、花粉症などの季節性のあるコンテンツも配信していますが、Kaizen Platformは取り組みがスタートしてからもコンテンツのテーマ選定を見直ししたり、日々改善を進めていただけていると感じています。


多田:引き続き、配信コンテンツのブラッシュアップを進めていくとともに、現在カスタマージャーニーを再度整理しています。もともとは処方箋送信機能を打ち出していく設計をしていましたが、LINEはライトユーザーが多いため、そもそもアイン様のファンになっていただくことも重要視しながら、都度改善案をご提案させていただければと思っています。

 

Kaizen Platform 多田

Kaizen Platform 多田

 

出牛:なお、今回の取り組みでは、実装フェーズの準備を丁寧に行いました。やはり当社はお客様の重要な情報を扱っているため、LINE公式アカウントと連携すべき情報とそうでない情報をどう切り分けるか、関係部署とも調整を行いながら進めていきました。

 

多田:情報セキュリティの観点から、情報の形態を含めてどのような情報をLINE上で取得するかは多くの議論を重ねさせていただきました。また、施策として理想の形を提示しつつ、どこにどのような制約があるのかを明確にし、議論させていただきました。

そして、LINE活用という御社にとって新しい施策であったこともあり、実装に向けて丁寧に調整を進めさせていただきました。

 

アプリストアで平均10位以内にランクイン。Kaizenは事業成長を一緒に進めていく伴走パートナーだと実感

 

多田:現時点では、LINEの友だち登録数も目標を達成しており、初速自体は好調ですが、その他今回のコミュニケーション施策を展開したことで、どういった成果を実感されていますか?

 

出牛:アプリストアにおける「いつでもアイン薬局」のプレゼンスが高まっていることは、成果のひとつだと感じています。施策を展開する以前と比較してもストア内におけるメディカルジャンルのランキングは大きく改善し、現在は平均でトップ10に入っている状況です。


白鳥:また、お客様とのコミュニケーション手段が増えたということ自体も、当社にとっては大きな成果です。現在はLINEやアプリ、そしてリニューアルしたコーポレートサイトサイト含め、お客様に必要な情報を必要なタイミングで届けられるように接点の拡大を行っています

 

アインホールディングス 白鳥様

アインホールディングス 白鳥様

 

多田:あらためてプロジェクトを振り返ってみての感想、そして今後の展望をお聞かせください。

 

出牛:一言でいうと、Kaizen Platformは私たちの事業成長を一緒に進めてくれる伴走パートナーだと実感するプロジェクトでした。

プロジェクトを進めていく中で、メール等のテキストベースですり合わせをすればよいものもあれば、急遽打ち合わせをするべき事項があるケースもあります。Kaizen Platformはその日に起きた課題に対して、その日のうちに打ち合わせをさせていただいたりもしました。

そのようなことは当たり前のことかもしれませんが、とても重要なことであり、もともと伴走していただけるパートナーであると期待はしていましたが、常に意思疎通が取れる状態でタイムリーに伴走いただけたことは想像以上でした。

また、Kaizen Platformは最初に計画したものをその通りに進行するのではなく、定期的に見直しを行って改善されていて、適宜必要なPDCAを回していくことの重要性を感じるプロジェクトでした。

まだコミュニケーション施策は始まったばかりですので、引き続き見直して改善を進めていきながら、活動領域の幅を広げていき、「薬局に行こう」から「アイン薬局に行こう」と思ってもらえるようなコミュニケーションを展開し、選ばれる薬局でありたいと思っています。

 

多田:私たちにとっても “外注先” といった扱いではなく、伴走パートナーとして、ワンチームとして同じ目線で議論させていただけたことはとてもありがたかったですし、一緒にプロジェクトを進めているということを実感できました。

そしてただ施策を実行するだけでなく、アイン様の事業成長に繋げていかなければ私たちの介在価値はないと思っているため、引き続き選ばれる薬局を目指してご支援させていただきたいと思っています。本日はありがとうございました!

 

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