Original

ゴルフネットワークプラスの事例から見えた動画コンテンツの“いま”


「KAIZEN GROWTH HACK LIVE 第1回」イベントレポート


Kaizen Platformではマーケター向けセミナー「KAIZEN GROWTH HACK LIVE」を定期開催しています。セミナーでは、Kaizen Platformが累計300社、20,000ページの改善をお手伝いしてきた中で蓄積したノウハウと知見を公開。マーケティングにおいて先進的な取り組みをしている企業さまを毎回ゲストに迎え、改善提案をしたグロースハッカーとともに、実際の事例やグロースハックの考えかたを熱くトークしていきます。

7月18日に開催された第1回セミナーでは、ゴルフの動画配信サイト「ゴルフネットワークプラス」を運営するゴルフネットワークプラス株式会社の藤野健児氏が登壇。「動画配信プラットフォーム企業が事例登壇! 新規会員登録数増加&退会率抑止の方法とは!?」と題して、動画コンテンツの潮流やマーケティングの課題、「ゴルフネットワークプラス」のサイトの改善事例などを取り上げました。



「今はユーザーのほうが体験レベルは上がっている」

—— ゴルフネットワークプラスさまとのトークセッション


(写真左から)ゴルフネットワークプラス藤野氏、Kaizen Platform鬼石、郷


まず、ゴルフネットワークプラスの藤野氏と弊社の鬼石のトークセッションを実施。藤野氏はゴルフネットワークプラスの事業紹介、動画コンテンツビジネスの潮流について語ってくれました。


「ゴルフネットワークプラスは、ゴルフのスコア管理と動画視聴などができるアプリとWebサイトのサービス名称です。会員数は5年間で40万人から110万に伸びました。今後は会員数を増やしつつ、より多くの方に有料の動画を視聴してもらえるような取り組みをしていきたいと考えています。」(藤野氏)。


ゴルフネットワークプラスが動画配信ビジネスを始めた2015年頃は、スマホでの動画視聴といえばYouTubeを見る程度が一般的でした。しかし、現在はAbemaTV、Netflixをはじめ、動画視聴サービスが多数登場しており、わずか数年で劇的に環境が変わっています。「ユーザー側はどのように変化しているか」という鬼石の質問に対し、藤野氏は「今ではユーザーもスマホで動画を視聴することが当たり前になってきた」と語ります。


「我々が事業を始めた当初はPCベースの体験で考えていましたが、今のユーザーはスマアプリでの体験がメイン。むしろ、事業主側よりもユーザーのほうが体験レベルが上がっていると思います。こうした中でユーザーと向き合っていくためには、当たり前のことですが、コンテンツはもちろんのこと、サイトやアプリのユーザー体験向上、プロモーションの仕方などあらゆる面で、ユーザーに合わせていくことが必要です」(藤野氏)


また、「マーケティングにおいて直面する課題は」というトピックスでは、「動画配信ビジネスの課題として、有料会員の獲得がまず挙げられる」と藤野氏が回答。


「ゴルフネットワークプラスの有料会員は、そのうちの6〜7割が毎月動画を視聴しており、アクティブ率が高いのが特徴です。一度加入してもらえれば、ツアー動画やレッスン動画など豊富な動画を見て楽しんでくださっているのだと思います。しかし、ゴルフの場合は大きなツアーの配信があるときは加入者が増えるのですが、ヒキとなるツアーがないときは加入が伸び悩み、解約も増えます。新規会員を獲得しつつ、継続して動画を視聴してもらうことが我々の課題です」(藤野氏)


新規会員獲得と退会率抑止を図るためには、コンテンツの魅力や会員になるメリットをわかりやすくユーザーに伝えることが必要。続くグロースハッカーセッションでは、この課題を解決するためのサイト改善の事例が紹介されました。



「事業KPIに沿って改善ポイントを考える」

—— グロースハッカーセッション


後半のグロースハッカーセッションでは、ゴルフネットワークプラスさまのサイト改善を担当したKaizen Platform Customer Successの郷がトークに参加。実際にどのようにしてサイトを改善し、どんな結果が出たのかについて語られました。


改善を実施するにあたっては、まずゴルフネットワークプラスさまの事業モデルから達成すべきKPIを設定。そこから見えてきた改善ポイントは、「有料集客における獲得率」「より長く使ってもらうためのLTV」「解約抑止」の3つでした。


「最初に中長期的な達成すべき目標を定めて、数字を分解し、どこを改善すればいいのかを考えながら具体的な支援をしていくという流れです」(郷)


今回の取り組みでは、6カ月間で13ページ、4回のトライアルテストを実施しました。例えば、新規の無料会員登録のページでは、従来のサイトデザインは「コンテンツの魅力が伝わらず、訴求効果が衝突してしまい機能していなかった」という仮説を立て、コンテンツをなるべく大きく見せて、無料会員のメリットを最大限に訴求するデザインに改善。




結果として、無料会員登録改善率は187%となりました。このほかにも新規会員登録と有料プラン申し込みに直結するページを中心に改善を実施したことで、全体のコンバーションも142%改善の見込みが立ちました。




こうしたサイトの改善作業を自社で取り組むのではなく、外部のパートナーに依頼するメリットとして、藤野氏は「今まさに直面している課題に対して、専門チームがすぐに応えてくれるというのは心強い」と話します。


今後のテーマとしては、「メジャーなコンテンツがないときの解約率をもう少し減らせるように、今後はユーザーがどういう行動しているのかを観察して、パターンや変化を見つけていきたい」と郷は話しました。


ゴルフネットワークプラスさまの事例を通して紹介された、スピード感を持って課題発見、仮説検証を繰り返していくという改善の流れは、企業の皆様がサイトの改善に取り組むにあたっても参考になるはずです。



参加者からの質疑応答

最後に、参加者から寄せられた質問に藤野氏と郷が回答。ここではいくつか抜粋して紹介します。


Q. Webサイトの改善を行うのに、もっとも必要なスキルセットは?

A.「ユーザーが何をしに来て、何を得ようとしているのかを考えること。ユーザーも意思をもってサイトを訪問しているので、それを見つけ出すスキルが必要だと思います」(郷)


Q.新規会員獲得するために必要なことは?

A.「コンテンツに触れてもらうことが一番。ユーザーに価値をしっかり伝えられているかを考えることが大切だと思います」(藤野氏)

「事業側が考えていることはユーザーのニーズから外れている場合も。ユーザー目線で考えることが必要です」(郷)


Q.日々の改善を回す体制構築が気になります。

A.「既存メンバーでノウハウをためていくには、スピード感が遅くなってしまう。ゴルフネットワークプラスではそれを回避するために、Kaizen Platformさんに入っていただいています」(藤野氏)


Q.改善が図れたかどうかの判断が長期間(半年後)になるため、早く検証する方法を知りたいです。

A.「長期スパンの場合は、中間のKPIを設定してマイルストーンを刻んでいく。どこまで進んでいるかを確認しながら進めていくのがいいと思います。デジタルから離れて、リアルの現場で改善できることを同時に進めたほうがいいケースも」(郷)



イベントレポートまとめ

Kaizen Platformでは今後、ワークショップの内容や各セッションの内容を深めてご紹介していきますので、ぜひ楽しみにお待ちください。最後になりましたが、ご来場いただいたかた、ご登壇をいただいたかた、イベント開催にお力添えや応援をいただいた皆様にKaizen Platform一同心からお礼申し上げます。


【登壇者プロフィール】

藤野健児

ゴルフネットワークプラス株式会社 取締役

株式会社YourGolf Onlineでゴルフアプリ「YOUR GOLF」を立ち上げ、口コミで約40万人の登録会員を集める。2014年、ゴルフ専門CSチャンネルのジュピターゴルフネットワーク株式会社へ譲渡、吸収合併し同社の常務取締役に就任。サービス名称も「ゴルフネットワークプラス」に変更し、ゴルフネットワークの動画配信(OTTサービス)を開始。2017年、TBS-HDとの合弁会社ゴルフネットワークプラス株式会社へ事業承継し、同社取締役に就任。現在「ゴルフネットワークプラス」は登録会員数110万人を突破、国内No.1ゴルフアプリへ成長中。


鬼石真裕

Kaizen Platform Fellow

リクルート、ビズリーチ、グリーで、戦略企画、営業、PM、事業責任者などを歴任。Kaizen Platformでは、グロースハッカーと呼ばれるクリエイターネットワークを担当。2018年7月、福岡市で民間で初の特区プロジェクトとなる福岡グロースハックネットワークを設立、人材育成も含めたネットワークの拡大を推進。福岡グロースハックネットワーク主宰。


郷康宏

Kaizen Platform Customer Success

Webプロデューサー、Webディレクター、Project Managerを経て、IA・UXプランナーとして国内外の案件に従事。BA(旧ビジネス・アーキテクツ)、ネットイヤーグループとデジタルマーケティング界隈を渡り歩き、事業の改善にフォーカスするためにKaizen Platformに参画。現在もそのクラフトマンシップを活かし、多くの事業改善を実行支援する。



          



Re;(アールイー)編集部

Re;(アールイー)編集部

マーケティングの価値を再発見、Re:編集部です。マーケティングから経営課題まで、Tipsやインタビュー、対談記事など、マーケッターや経営者、カスタマー視点の情報をお届けします。

これも合わせて読みたい

RECOMMENDED

RANKING

CATEGORY NAME

(C) Kaizen Platform,Inc.