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世界は落下している


「世界は落下している」、これはリクルート時代の先輩がくれた言葉です。当時、私はGM(ゼネラルマネージャー)を任されて半年ぐらい立っていました。組織が変わり、すべての商品企画組織を担当していたのですが、ある商品開発チームが加わったときに「これはどう見積もっても達成できない…」。


このままでは組織全体に影響が出ると困り果てて、現在はIndeedでCEOをやっていらっしゃる出木場久征さんに相談しにいきました。


「新しい組織の目標が始まった瞬間から達成できる気がしません…」

「それはお前、GMの責任だよ。メンバーが達成できるようにするのがGMの仕事なんだ」


加えて「前の担当がどうのとか言っているヒマはないだろう。新しい事業を作っているんだから、成長しないでどうするんだよ」と厳しい意見をもらい、とても弱音を吐ける空気じゃありませんでした。その中で、出木場さんが言ってくれたのが冒頭の「世界は落下している」という言葉。


「本来あるべき方向に向かって、世界は凄い勢いで落下しているんだ。色んな抵抗勢力が現れて邪魔されるかもしれない。それは重力に逆らうようなものであまり意味がないんだよ。だって世界が落っこちていくスピードのほうが圧倒的に速いんだから」


このとき、出木場さんが言いたかったことは「小さなことを気にするよりも、もっと事業を本質的に見定めなさい」ということだったと思うのですが、僕はそれ以上に救われました。


計画を達成できないというのはイマイチなことですが、それ以上にイマイチなのは「どうやって実現するのか?」を考え尽くしていないということ。実はあのとき、僕は「達成させるために計画を修正しよう…」と考えていました。


それは自分の中に重力に逆らう抵抗勢力を作ることと同じ。


あるべき方向を見定めていれば、絶対に成長できる。人より速く落下できるから。恐れるべきは外にいる抵抗勢力ではなく、自分の中に抵抗勢力を作ってしまうことではないか。


もちろん批判にも耳を傾けるべきですが、決して忘れてはいけないのは、「あるべき姿はなんなのか?」。それさえちゃんと見定めていれば、世界が落下している方向に先周りできます。

須藤憲司(すどう・けんじ)

須藤憲司(すどう・けんじ)

株式会社Kaizen Platform 代表取締役 2003年に早稲田大学を卒業後、株式会社リクルートに入社、同社のマーケティング部門、新規事業開発部門を経て、アドオプティマイゼーション推進室を立ち上げ、株式会社リクルートマーケティングパートナーズ執行役員として活躍した後、2013年にKaizen Platform, Inc.を米国で創業。

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